思わず叫ぶ船越・刑事ドラマ 「そういうことだったのか!」

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   <その男、副署長>今年で第3シリーズを迎えたこのドラマ、今回初めて見てみたのだが……船越英一郎は制服が似合うなあ。そして1日1200件の書類にハンコを押すのが仕事……という役柄もしっくりくる。

   最近のイケメン若手俳優のように「いるだけでパッと輝く」オーラを纏っているわけでもなく、「市役所で書類整理をするのが仕事です」と言われても妙に納得してしまうような風貌の彼だが、27年間の役者生活で磨かれた演技力はぴか一だ!

派手さはないがグッとくる

   船越が演じる京都府警川原町署の副署長・池永は、事件が起こると元・刑事課の血が騒ぐのか、仕事をほっぽり出して勝手に独自捜査を進めてしまうパッションに溢れた男だ。そのせいで上司や事件に首を突っ込まれた他の署からは怒られてばかり……まあ、現実に池永のような人間が警察署にいたら迷惑極まりないだろう。

   このドラマでは、他の刑事ドラマのように凶悪な事件やハッと息を飲むスリリングな展開が登場するわけではない。代わりに、事件の裏に隠された人間のドラマに焦点を当てて描いているように思える。例えば今回は、自殺と考えられていた男の死を不審に思った池永が、周辺人物への聞き込みから本当は「事故死」であったことを突き止める。その背景には、捨てた実の娘との切ない思い出が関係していた……。

   犯人、もしくは死んでしまった人物と、その背後に見え隠れする人間同士の葛藤、愛情、憎しみのドラマを次々と暴いていき、バラバラだったパズルのピースを最後の最後でつなぎ合わせる池永の推理力はお見事だ。ラストに池永によって静かに明かされる事件の真相に、思わず「そういうことだったのか!」と叫んでしまうこと間違いなし。

   犯人との派手な戦闘や、どんでん返しの衝撃的なラストが売りの刑事ドラマも良いけれど、たまにはこういった心にグッとくる刑事ドラマも見たくなる。ぜひ、船越英一郎の『普通』の演技に酔いしれてみてはどうだろう。<テレビウォッチ>

じょん

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