2024年 5月 5日 (日)

キムタクもう後がない?トヨタの面子つぶしたスピード違反2連発

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

枝野経産相あっさり転けて東電も原発も元の木阿弥

   さて、脱線するのはこれくらいにして本題に入ろう。週刊誌は震災や島田伸助バブルが弾け、今年に入って低迷が続いているようである。現代は刷り部数こそ60万部近くあるそうだが、実売50%という週もあり、平均でも70%程度だと聞く。

   そのためだけでもないだろうが、講談社は社員に対して給料の2割カットを通告したようだ。昨年度決算は一応黒字にはなったのだが、体力のあるうちにコストを切りつめ、これからも続くであろう出版不況に耐える経営体質にしたいということのようである。しかし、2割カットというのは驚く。社員が2割なら、役員は6~8割カットしなければ社員の説得は難しいし、筋が通るまい。

   今週気を吐いていたのは「週刊文春」である。まずは「キムタク『スピード違反』で捕まっていた!」。捕まったというのは大げさだが、昨年9月29日(2011年)に「千葉県内の千葉東金道路で四十キロ未満のスピード違反により県警高速道路交通警察隊の取り締まりを受けた」という。同乗していたのは妻の工藤静香で九十九里浜でサーフィンをやるためのドライブだった。

   しかも間の悪いことに、トヨタが国内需要の掘り起こしのために制作費数億円をかけたといわれるCMにキムタクを起用し、その大キャンペーンの始まる2週間前のことだというのだ。トヨタも頭を抱えたのではないか。今年1月にも都内で再びスピード違反で摘発されている。さすがに大企業だから、違反があった事実は連絡があり、「代理店を通して今後の交通ルールの遵守を強くお願いしておきました」と大様に広報は答えているが、社のトップははらわたが煮えくりかえっているのではないか。キムタクはTBS開局60周年記念ドラマ「南極大陸」が惨敗し、今度コケれば後はないといわれているそうだ。文春はこう結んでいる。

   「人気回復を焦ってアクセルを吹かしすぎたのか」。うまいね~!

   もう1本は「東電『最悪の再建計画』舞台裏をスッパ抜く!」。要は、東電を政治家や天下り先として確保しておきたい経済産業省が、国民の税金をジャブジャブ注ぎ込み、リストラは最小限にして存続させようと画策しているというのである。

   東電の損害賠償を支援する政府組織「原子力損害賠償支援機構」と東電は、3月中にも再建計画をまとめた「総合特別事業計画」を作成し、枝野幸男経済産業大臣の認可を受けて発表する予定だ。驚くべきことに、この事業計画では原発の是非が議論になったことは1度もないそうだ。早期の原発再稼働を前提としていて、原発事故の賠償を原発で賄う構図になってしまっているのだ。

   原発に批判的だった枝野も今年に入り、原発再稼働容認へと転向してしまう。銀行に債権放棄をさせると何回も言っていたのもあっさり反故にし、「銀行融資の四兆円も、国民が電気代や税金で負担することになっています」(元経産省官僚の古賀茂明)

   東電側はそうした政官の支援体制に気をよくしたのか、リストラはわずか3000人、昨年12月にはボーナスを支給、電力料金10%値上げも押し切る構えだ。

   監督官庁の経産省も省としての謝罪や責任の表明をしていない。発送電分離問題も、事業計画で採用されたのは東電内で火力、小売、送配電の各事業を独立させるカンパニー制の導入と矮小化されてしまった。この連中は原発事故の被災者に顔を向けていないこと、いうまでもない。

   6月には東電勝俣会長をはじめ取締役・監査役は総退任するが、会長の後釜人事が難航している。グラビアに渦中の勝俣会長の写真が載っている。胸を張って報道陣に答えているが、コートのボタンがずれているのが笑える。被災者とはボタンの掛け違い、などというつもりではないでしょうな。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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