優先席は必要か?「『譲る』という日本人の美徳壊した」(小倉智昭)

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   車両のすべてを「全席優先席」に指定して一時話題になった横浜市営地下鉄が、7月(20112年)下旬から「最優先席」ゆずりあいシートを設けるという。 「な~んだ、元に戻っただけじゃないか」と揶揄する声も聞こえてくる。

横浜市営地下鉄「全席優先席の効果なく『最優先席』新設」

   横浜市営地下鉄は昨年(2011年)8月、全席優先席とした効果を調べるため、高齢者の乗客を対象にアンケート調査を行った。「席を譲られてことがあるか」という問いに、「あまりない20%」「ほとんどない14%」「全くない17%」、「たまにある41%」「いつも譲られる8%」で、半数以上が譲られた経験がほとんどないことがわかった。つまり、全席優先席に指定しても効果はなく失敗だったわけで、横浜市営地下鉄では「譲ってもらえないという声をくんで『最優先席』と設けることにした」という。

譲り合いの精神

   そもそも優先席は必要なのか。必要派の笠井信輔アナウンサーが番組出演者に聞いたところ、「必要ない」がキャスターの小倉智昭をはじめ4人、「必要」が笠井を含め2人だった。

ニューヨークは「「障害者、高齢者に席を譲らないと罰金50ドル」

   優先席の始まりは、1973年9月に旧国鉄が「シルバーシート」を設けてからで、これが私鉄にも広がり、今ではすべての車両に優先席がある。このスタートが間違いのもとだったのではないか。高齢者が吊り皮につかまって立っていても、優先席という指定席があるのだから、座りたければそっちに行けばいいと席を譲らないことが増えた。優先席を作ったことで、譲らない理由付けを与えてしまったのだ。

   優先席不要の理由を小倉は、「弱い人に席を譲るのは当然だ」からという。優先席を設けたことで、弱い人に対しいたわる心を薄める作用をしてしまったというのだ。

   この「最優先席」がさらに高じると、行きつく先はニューヨークのように「障害者、高齢者に席を譲らないと罰金50ドル」となる。小倉が最後に吠えた。「日本はそういうシステムを作らなくても譲り合いの精神、美徳のある国だったんじゃないの」

文   モンブラン | 似顔絵 池田マコト
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