2024年 4月 25日 (木)

こんな橋下徹で大丈夫か!「弱者・負け組嫌い」「格差是正の国際潮流に逆行」「外交ブレーンなし」

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   今週も「週刊新潮」がおもしろい。トップの「袋叩きにされる『日本人』現地報告」は、これまで報じられてきたものを超える事実はあまりないが、冒頭の松田聖子、橋下徹大阪市長や石原伸晃叩き、秋元康研究の2回目、ワイド「地獄の季節の過ごし方」の鈴木宗男秘書のムルアカの苦節3年、根津甚八の病状、高島忠夫一家の厄災など、読みどころが多くて、読了するのに3時間近くかかった。お買い得だ。

   橋下大阪市長叩きは「週刊文春」でもやっているが、新潮のほうが性根が据わっている。ここへきて週刊誌も反橋下VS.親橋下に色分けされてきたが、断然反橋下派が優勢である。新潮が「橋下徹は日本の救世主か?」(もちろんそうではないといっているのだが)。文春が「橋下新党『選抜メンバー』の個人情報」と「日本維新の会」の目玉候補になるであろう東国原元宮崎県知事の「現在進行形4人の女を暴露する」をやっている。「サンデー毎日」が「橋下掟破り『党首』バカの壁」。この3誌が明らかな反橋下勢。「週刊朝日」も「橋下新党を丸裸にする」などを読む限り、反であろう。

   「週刊ポスト」は反ではなく非橋下のように思える。そうした中で「週刊現代」だけが親橋下を明確にし、「やっぱりこの国には橋下徹しかいない」(9月15日号)と言い切っている。

   週刊誌はそれぞれ論調が違うところがおもしろい。民主党の代表選候補たちの覇気のないやり取りや、自民党総裁選候補の金太郎飴のような公約を聞いていると、いっそのこと橋下にでもという「気分」はわからないでもないが、橋下大阪市長の考え方や「日本維新の会」の候補者たちの人品骨柄を見定めなくては1票は入れられない。

   橋下が司法修習生を終え「イソ弁」として所属していた事務所の樺山正弁護士が、新潮で橋下のことをこう語っている。「橋下は本質的には弁護士という職業を嫌っていたと思います。彼は弱い者の側に立つのが嫌いです。(中略)彼は、弱い人間を見ると腹が立つのだと思います。自分はそういう苦境から這い上がってきた。だから、負けたままの人間には虫唾が走るのでしょう」

   また、「日本維新の会」が経済だけでなく、教育などあらゆる分野で競争を加速させるといっていることに、榊原英資元大蔵省財務官はこう批判する。「話が逆。いま、日本に限らず、世界の政治家がやらなければならないことは、先ほども触れた格差是正なんです。非正規雇用者をどう減らすかといった課題が政治に託された大きな責務なのに、競争を煽り、格差を拡大させてどうするんですか。総じて『維新八策』は、各論なき総論でスローガンの羅列。いくら総論を訴え続けても、各論がなければ実現まで辿り着けません」

   作家の佐藤優は、韓国大統領の竹島上陸にからんで、慰安婦問題にも言及したことをこう難じている。「慰安婦問題で、韓国に向けて『論戦したらいい』と言い放ちましたが、そんなことを始めたら収拾がつかなくなります。また、『強制連行があったかどうかの確たる証拠はなかったというのが日本の考え方だ』とも述べていますが、日本政府の考え方、すなわち河野談話では、強制を認めている。聞きかじりの耳学問で、外交ブレーンがいないのでしょう」

   橋下語録も3ページにわたってやっている。だが、不思議なことに週刊現代でも取り上げていたテレビタレント時代の発言、「徴兵制賛成」「核兵器を持て」という重大なものが抜けているが、どうしたのだろうか。

石原伸晃「日テレ記者」時代の「報道局史上に残る致命的失態」

   自民党総裁選は週刊誌を見る限り石原伸晃優勢のようだ。だが評判はすこぶる悪い。新潮が「おバカ」、文春が「軽くてパー」と形容していることからも、もし伸晃が総裁、総理になりせば、いまよりもっと悪くなると評している。その理由は、親の七光りと石原裕次郎という叔父の七光りのもと、「他力本願」で生きてきたから哲学がない、決断ができないのだという。

   新潮によれば、1981年に慶応大学を卒業して日本テレビ報道局で記者をしていたが、当時の同僚に「仕事に対する熱意やガッツがまったくなかった」と酷評されている。運輸省(当時)を担当していた時代に驚くべきことがあったと、別の同僚が語る。

「85年8月に日航ジャンボ機が御巣鷹山に墜落した際のこと。伸晃君は休暇中の連絡先を知らせずにイタリア旅行中で、僕らは八方手を尽くして、やっと連絡をつけたのですが、彼は『あとはよろしくお願いします』と電話で答え、旅行を続けたんです。これは今もなお、日本テレビ報道局史上に残る致命的失態といわれています」

   こんな人間がトップになって原発事故でも起きたら、小沢一郎「生活党」代表のように自分だけさっさと逃げかねない。人材不足ここに極まれり。いやはや困ったものである。

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