2024年 4月 27日 (土)

六本木クラブめった打ち殺害「殺人じゃなく傷害致死」の不可解

   東京・六本木のクラブで飲んでいる客を集団で襲撃し、金属バットで撲殺した事件で、警視庁は主犯格の男を全国に公開手配した。手配書には「凶悪 指名手配 殺人犯人」の派手な文字、坊主狩りの顔写真の下に「見立真一S54年3月16日生」、さらに「身体特徴 身長168センチ」とあった。見立は昨年11月(2012年)にフィリピン入りしてからの足取りがつかめていないため、警視庁は近く国際手配も行うという。

「殺意否定。誰の一撃が致命傷になったか分からない」

   この事件で気になるのは、東京地検がすでに逮捕されている暴走族グループ「関東連合」の元リーダー・石元太一容疑者(31)ら実行犯9人を、殺人容疑ではなく傷害致死容疑で起訴する方針を固めているとことだ。その一方で、主犯格を「凶悪」「殺人犯人」として全国手配しているのは矛盾してないのか。共犯者たちを傷害致死罪で起訴という方針はまだ固まっていないということなのか。

   地検が傷害致死罪で起訴する方針を固めた理由について、笠井信輔アナの説明では「全員が『殺すつもりはありませんでした』と供述していること、誰の金属バットの一撃が致命傷になったのか判然としないこと」からという。

「バットで殴っているうちに死んじゃった」

   犯人たちに供述によると、「当日、野球の試合をしようとしていた」という。たしかに車内にはグローブが残されており、試合予定が組まれていたことが分かった。その予定を変更して、被害者の男性を「連れ出そうとしたが、拒まれたのでバットで殴っていたら死んでしまった」という。

   それにしても、集団で金属バットを用いて殴り、誰の一撃か致命傷が分からないということはバットで滅多打ちということではないか。これが殺人罪を適用できないのは解せない。

   キャスターの小倉智昭も腑に落ちない表情で、「殺人罪を問えないというなら、なくなった被害者は浮かばれないですね。だいたいこの被害は人違いだったという話もある」と語った。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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