健さんが本気で怒ったあの瞬間「プライバシーを言われるのは本意ではありません」

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   周囲の誰にでも気遣いを忘れず、自分のことについて多く語らなかった高倉健が、珍しく憤りをあらわにしたことがあった。日本テレビの映像に残っていた。1980年、映画「駅STATION」の撮影の時、共演の倍賞千恵子との交際が報道されたことだ。過熱したマスコミはロケ地の北海道にも押し掛けた。高倉は50歳だった。報道を受けて記者会見に応じた。その口調はかつてないほど強いものだった。

「世の中のプライバシーの問題をあれこれ言われるのは、私の本意ではありませんので、これは一切話しません」「何も決まっていないことを、親にも人にも決められることは、嫌なんですね。非常に心外なんです」「この1年にかけて80人からのスタッフが映画をやってきました。その一番大事な時期にスタッフに動揺が起きたり、僕自身も煩わせたりするのは心外なんです」

映画「駅STATION」撮影大詰め!共演の倍賞千恵子やスタッフに気遣い

   この会見について芸能ジャーナリストの井上公造は、高倉の本当の気持ちを次のように解説する。「あの怒りは、健さんが怒ったというより、倍賞さんに迷惑をかけたくないという怒りだったと僕は感じていました」

自分より人のこと

   高倉はかつてこんな言葉を残したことがある。「美しさとは、他者に対しての優しさではないでしょうか」

   1987年にはそれ以上にショッキングな騒動が起きた。海外長期出張などで「死亡説」「重病説」が出たことだ。井上はかなり憤概していたと記憶しているが、2年ぶりの映画製作発表の公式会見で答えた。「(2年の間に)殺されましたから」「(パリに行ったのは)いろいろ行きましたが、通院で行った覚えはありません」などと、この時はユーモアで切り返した。

   司会の加藤浩次「高倉さんのエピソードは尽きないですね。自分のことより、人のことをいつも思っている」

   コメンテーターのおおたわ史絵(内科医)「どの話を聞いても、スタッフや共演者、周りの人を思うという話がこれほどある人はいないですよ」

文   一ツ石 | 似顔絵 池田マコト
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