2024年 4月 27日 (土)

憲法学者・木村草太さんの目からウロコの指摘「安保法制は曖昧不明確なゆえに無効」

中国株は中国共産党が胴元になってる賭博。習近平首席の誕生日さかいに暴落

   ギリシャへの支援を条件付きながらEUが認めたことで、ひとまず最悪の事態は回避されたが、中国の株バブル崩壊のほうはそうはいかないようである。週刊現代で元中国有力紙の編集委員で著名コラムニストの丁力氏がこう話している。

<「中国株は、中国共産党が胴元になっている賭博です。共産党は配下に収めている政府機関と官製メディアを使って煽り、2億人以上の国民を株式市場に駆り立てておきながら、あげくその資産を収奪したに等しい。いまや中国全土は大混乱に陥っていて、夥しい借金を抱えて自殺する人も相次いでいます」>

   週刊現代によれば、自殺第1号は6月10日、湖南省で起こったという。省都・長沙市のタワーマンションの22階から32歳の侯氏が飛び降り自殺した。その日の午後3時過ぎ、証券市場が終了した後、侯氏はこのような「遺書」をネットにアップしていたそうだ。<「この世に別れを告げるにあたって、私はただこう言いたい。賭けをする者は、負けたら負けに従うべきだと。私は全財産を担保に、170万元(1元= 19.6円、約3300万円)という4倍の信用取引で『中国中車』の株を買った。だが、その結果たるや・・・。

   もう誰も恨まない。今は自己の欲望を愚かだと思うばかりだ」>

   諸悪の根源は政府が解禁した「信用取引」である。<「中国で株価が低迷した12年8月に、『股民(個人株主=筆者注)』を増やそうと、自分の持ち金の何十倍も掛けられる信用取引を解禁したからです。

   このハイリスク&ハイリターンの信用取引に、一攫千金を狙う中国人が殺到しました。昨年の深せん証券市場の取引額の37%にあたる27.5兆元(約540兆円)が、信用取引によるものでした。これにハマった人々は、今回の暴落で全財産の何十倍もの借金を抱え込んでしまった。その結果、『跳楼(飛び降り自殺=筆者注)』するしかなくなったのです」(北京在住のジャーナリスト李大音氏)>

   今年に入って中国株は絶好調だった。6月12日には日経平均株価にあたる上海総合指数が5178ポイントをつけて引けた。再び李氏が語る。<「6月12日の金曜日に最高値を更新したことで、多くの『股民』たちが、一気に勝負に出ました。

   なぜなら週明けの6月15日は、中国人なら誰でもが知っている習近平首席の62回目の誕生日。習近平政権のキャッチフレーズは『中国夢(チャイニーズ・ドリーム)』なので、誕生日に習主席が全面的な株価のストップ高というビッグな夢を国民にプレゼントしてくれると期待したわけです」>

   ところが、週明けの6月15日から株価は暴落を始め、7月8日の終値は3507ポイント。実に1か月弱で47%も下落してしまったのだ。李氏はもしも上海総合指数が3000ポイントを切ったら、金融危機の到来を覚悟しないといけないという。08年のリーマンショック、09年のユーロ危機に続く中国発の世界的経済危機が間近に迫っているのである。

   日本の株価もギリシャ不安や上海市場の下落を受けて乱高下している。週刊現代は『懺悔』するようにこう書いている。<振り返れば、株価が2万868円をつけて「ITバブル超え」と騒がれたのはつい最近、6月24日のことである。次は96年につけた2万2666円を目指していくぞという威勢のいい声が響き渡っていたのが、今はウソのようである>

   週刊現代はアベノミクスの尻馬に乗って3万円もあると騒いだが、<株も投信も不動産も、まだ傷の浅いうちに逃げ出したほうがよさそうである>とまでいっている。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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