2024年 4月 28日 (日)

憲法学者・木村草太さんの目からウロコの指摘「安保法制は曖昧不明確なゆえに無効」

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ユニクロ神話そうだったのか!「品質がいいのに安い」ではなく「安いわりに品質がいい」値上げできず苦境

   異変といえば同じ週刊現代が「突然ユニクロが売れなくなった」と報じている。6月の国内売り上げ高が前年比マイナス11.7%になったのだ。常に「絶好調」という枕詞付きだったここ数年、目にしたことのない落ち込み方だそうである。しかも、これまでのユニクロの「安くて品質がいい」が強みではなく弱みに変わろうとしているという。円安や材料費上昇などの要因で、値上げを余儀なくされているのが最大の理由だそうだ。

   マーケティングが専門の慶応大学商学部教授の白井美由里氏がこう指摘する。<「誰もがユニクロには『高品質で低価格』というイメージを抱いています。しかし、数年かけてアンケート調査を行ったところ、実は『品質がいいのに安い』のではなく『安いわりに品質がいい』と評価されていることが分かりました」

   消費者がユニクロ製品の何を重視して購入しているかを調べてみると、「品質のよさよりも安さのほうをより重視している」との結果が出たという。<「ユニクロの商品の主な『売り』は安さであり、ゆえに値上げが難しいということです。マーケティング戦略の一般論として、高級ブランドのほうが価格の自由度が高い。高いものは安くできますが、もともと安いと思われているものを値上げするのは困難なのです」(白井氏)>

   昨年、柳井社長は創業以来初めての一斉値上げに踏み切った。現在、ジーンズの主要ラインナップには4990円の値札も付いているそうだ。さらに今年の秋冬商品での一部で大幅な値上げを予定している発表している。値上げ幅を全商品で均すと、およそ1割に達するという。

   週刊現代はユニクロは第二のマクドナルドになるかもしれないと懸念している。日本マクドナルドは藤田田初代社長時代末期の02年、ハンバーガーを1個59円にまで値下げし、さらに原田泳幸前社長時代には100円マックを打ち出した。こうした徹底的なデフレ戦略が「マクドナルドは安くて当然」という意識を日本人に植え付けてしまったというのだ。

   最近、店頭では「ユニクロ、なんか高くなったね」という客の声がすでに聞こえ始めているという。ユニクロのくせに5000円もするジーンズは買いたくない。値段が許容できる水準を超えた瞬間に客はそっぽを向き、何もいわず、何も買わずに店を出て行く。

   ヒートテックやエアリズム、ウルトラライトダウンといった驚くべき高機能素材を次々に投入し、消費者を楽しませることも忘れなかったユニクロだが、日本の消費者はすでにユニクロの服そのものにはあまり魅力を感じていないという。それよりも、ヒートテックのような他では買えない新しい高機能製品を待ち望んでいるが、そういう魅力的な商品を次々に出さない限り、今までのような成長は難しくなってくるでしょうと神戸大学経済経営研究所リサーチフェローの長田貴仁氏が語っている。

   私には柳井氏とダイエーの中内功氏が重なって見える。拡大路線を突っ走ったダイエー中内氏が挫折したように、柳井氏も同じ轍を踏まないか心配である。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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