ミサイル発射のあれこれ見せた北朝鮮 技術誇示し、アメリカとの対話求める意図か

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   北朝鮮が21日(2017年5月)に発射したミサイルの映像を公開した。それも、移動発射台が発射地点に向かうところから、発射までの工程を詳細に見せた。いつでも、どこでも発射できるぞと、技術を誇示したものとみられる。

   北朝鮮のミサイル発射は今年に入って8回目。ミサイル戦略の意図は、米国との対話を目指す交渉条件の吊り上げ、であろう。ただ、打ち上げの時、肝心のトランプ大統領は、サウジアラビアを訪問中で、また、FBI長官の解任騒動もあって、政権はまともな反応をしなかった。

   今回の発射地点は、平壌に近い内陸部の北倉(プクチャン)。ミサイルは東へ約500キロ飛んで日本海に落ちた。日本の排他的経済水域(EEZ)の外だった。が、発射地点を東海岸沿い、あるいは軍事境界線に近い地点にすれば、日本列島にも届く可能性がある。

   また、北は打ち上げの際の声明で、日本海に展開して演習を行うとされる米空母「カール・ビンソン」「ロナルド・レーガン」を標的に加えていた。映像の詳細な公開は、こうした心理的な効果も狙ったとみられる。

   公開された映像は、カウントダウンの数字がゼロになり、ブザーが鳴ると、黒煙と共に発射台からミサイルが飛び出し、一拍置いてからロケットに点火されて、炎と白煙を拭きながら上昇する。

「百点満点」と喜ぶ金正恩委員長

   満面の笑みを浮かべた金正恩委員長の写真。「百点満点だ。非の打ち所がなく完璧だ」といったという。さらに、ミサイルに搭載されたカメラからの映像に重ねて、「本当に気分がいい。世界が全て美しく見える」

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   しかし、これだけではなかった。巨大なミサイルを乗せた移動発射台が林に囲まれた一般道路を自走して、発射地点に着き、先端カバーが落ちて、ミサイル発射筒が垂直にセットされるまでをじっくりと見せた。

   今回の「北極星2」は、2月に発射したのと同じ中長距離弾道ミサイルだ。北は今回の打ち上げで、命中率を高めた、誘導の向上、さらには防禦のしにくさなどを強調していたが、もっと重要なのは、打ち上げ地点が前回と違うこと。

   司会の羽鳥慎一「どこでも撃てることをアピールした。実戦配備と量産も指示されたと言われる」

   青木理(ジャーナリスト)「北の経済状態で量産は疑問だが、コールド・ランチと言って、一回吹き出してから点火するやり方は、移動式なのでどこから打つかわかりにくい。それと、発射台にダメージが少ない。場合によっては潜水艦からも発射できる。技術が着々と進んでいるのは事実」

   国内向けのアピールもあろう。アメリカへの対話要求もますます強まろう。衛星などの観測では、別の移動発射台も確認されており、さらに発射を重ねる可能性がある。

文   ヤンヤン | 似顔絵 池田マコト
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