2024年 4月 19日 (金)

さくらももこから、吉本ばななへ 「全てが懐かしい」20代のファンレター

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   作家の吉本ばななが25日(2018年9月)ブログを更新し、8月15日に乳がんで亡くなった漫画家のさくらももこさんから受けとったという「ファンレター」を公開した。

   ブログの見出しは、

「おまけ ももちゃんの『N・P』評(20代の頃のものです)」

   「おまけ」とは、吉本は先月28日同ブログ内で「ももちゃん、ありがとう、さようなら」と題したさくらさんへの思いを綴った哀悼文を寄せており、その続きとしてのオマケを指しているようだ。

   「N・P」とは、1990年発行の吉本の作品。自殺した作家の小説をめぐる物語で、刊行元の角川書店の説明には「激しい愛が生んだ奇跡を描く傑作長編」といった説明がある。

   その作品を書評したさくらさん手紙の中身は、

「わたしゃN・Pを読ませてもらったよ。さて、いろいろ書くよー」

の書き出しで始まり、吉本に宛てたファンレターの体裁をとっているが、吉本は「個人的な手紙というよりも評論」だと指摘。

   さくらさんが感じた本作品を通して流れ続けているもの、「N・P」について書かれた新聞社書評へは「その人は何もわかっちゃいない」「ちゃんちゃらおかしいね」とさくら節で厳しく一蹴、そして吉本作品が共感される理由などが書かれていた。

   しかし末尾には、

「というわけで、わたしゃこんなことまで書いて、あんたに『全然わかってない』と失望されたら情けないけど、もしちがっててもなかよくしてね」

とくだけた文と近況報告が続き、最後には「ハンサムな彼によろしくね!!」の言葉とともに、さくらさんの描いた「ハンサムな彼」のイラストが添えられている。

   当時この手紙を受け取った吉本は「この世のほとんどの人が『一発屋、少女まんがっぽいものを書いてるだけ』」と思われていたと明かし、その分この手紙に励まされた述懐している。そして今は「全てが懐かしい」と言葉を結んで今回のFAXを紹介していた。

   この投稿に対し、

「ばななさんの『N・P』という小説の書評を、、さくらさんが。。。書いたものを読める日が来るなんて...!!」
「個人的な人生の宝のようなお便りをシェアしてくださりありがとうございます」
「ももこさんの書評、評論、ただただすごい...です」

など驚きと感謝のコメントが寄せられていた。

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