2024年 3月 19日 (火)

トルコ・サウジ領事館で政府批判ジャーナリスト殺害?ムハンマド皇太子の指令説

   サウジアラビア政府の政策を批判していたジャーナリストが、トルコのイスタンブールで行方不明になった。トルコのメディアは殺害の可能性を伝え、アメリカ政府筋はサウジ皇太子の関与を示唆している。

   行方がわからなくなっているのはジャマル・カショギ氏(59)で、今月2日(2018年10月)午後、イスタンブールのサウジアラビア領事館に入ったあと姿が見えなくなった。カショギ氏は結婚に必要な手続きで領事館を訪れたのだが、外で待っていた婚約者の女性が異変に気づいて警察に訴え、ことが明るみに出た。

本国から暗殺部隊送り込みか

   トルコ警察が公開した映像などによると、この日に2機のプライベート・ジェットで15人の男がサウジから入国し、車で領事館に乗り付けて、その後に再び車で空港に戻り、その日のうちに出国していた。しかし、カショギ氏が領事館を出た映像はない。

   トルコ政府は領事館内で殺害されたとみているが、サウジ領事館は館内をメディアに公開し、ロッカーの中まで見せて、カショギ氏殺害への関与を否定している。しかし、トルコのメディアは、「暗殺部隊」だとして、15人の男たちの名前を公開した。

   カショギ氏はサウジのイエメン内戦への武力介入を厳しく批判していて、身の危険を感じてアメリカに亡命した。亡命後もワシントン・ポスト紙などで批判を続けていた。サウジ政府は再三、帰国を促していたという。

   ワシントン・ポストは米政府筋の情報として、サウジのムハンマド皇太子がカショギ氏拘束を指示していたと報じた。皇太子はサルマン国王の後継者と目されており、昨年夏から政治、軍事、経済を仕切っている。女性の運転を認めるなど改革の一方で、言論統制には強権的で、多数の抵抗勢力を拘束したとも伝えられる。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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