2024年 3月 19日 (火)

潜入リポート「豊洲市場の惨状」放置され解け出すマグロ、排水溝の水かぶる魚、ゴキブリ大発生・・・

   10月11日(2018年)に豊洲市場が開場した。予想されていたことだが、渋滞がひどい、駐車場が少ない、小型運搬車のターレが燃えるなど、トラブルが続発している。

   週刊新潮の4人の記者たちが市場内に潜入して豊洲の"惨状"をレポートしている。魚市場の"華"であるマグロの競りにも問題発覚。マグロが解け出していたと、マグロ専門の仲卸が話す。築地ではマグロを冷凍車で保管しておいて、競りが始まる直前に並べていたのに、<「ここはトラックが荷を運んでくる"バース"というスペースが混み合ってね。それで荷物を早く降ろせということになって、競りが始まるのが5時半なのに、競り場には2時ごろから、マイナス60度くらいの冷凍マグロが並んじゃってね。しかも空調が強力で風も強いので、余計に解けちゃったんだろうね」>

   狭い排水溝が詰まって、あふれた水が溜まっていて、そこに魚を置いて洗うから、排水が魚にもかかって不衛生だという。早くもゴキブリが大量発生し、豊洲は閉鎖型なので、階段もエレベーターもみな魚臭いそうだ。

   一番危険なのはターレだと、みんながいっている。築地の通路はターレが1台しか通れなかったが、豊洲は3台ぐらい通れて、しかも動線もしっかりしている。したがってスピードも最大20キロ出るそうだ。

   しかし、仲卸売場棟は歩行者専用通路を設けてはいるが、現実には発泡スチロールの容器などが置かれていて通れない。しかも、ターレは音がしない。築地でも接触事故はあったが、せいぜい打撲や骨折だったが、<「豊洲では半身不随になったり死亡したりする可能性がある」(ベテラン仲卸)>

   根本的な疑問だが、こんな大きな市場が必要なのか。さる仲卸のいうことが正論だと思う。<「この産直の時代、中央市場とか意味ないでしょ。実際に荷主は、本当にいいものはじかに取引してて、ここで取引されるのは、5番手から6番手ぐらいの魚なんだよ。我々仲卸は、そういうのを買って2割から3割の利益を乗せて、ブランドに乗っかって売ってるだけなんだよ」>

   今は目新しいから観光客も多いが、ブームが去れば閑古鳥が鳴くかもしれない。まあ、一度は覗いてみようと思ってはいるが。

やっぱり出てきた閣僚のボロ・・・片山さつき大臣に国税庁100万円口利き疑惑

   どうやら週刊文春は、新閣僚のうち片山さつきにターゲットを絞って、狙い撃ちしていくようだ。今回の「国税口利きで百万円 証拠文書入手!」を読んでいると、このオバハン、そうとう脇が甘そうである。

   週刊文春の取材に答えているのは製造業を営むX氏。何でも2015年当時、彼の会社に税務調査が入り、青色申告の承認が取り消されそうになったという。困ったX氏は、知人から片山を紹介され、旧大蔵省出身だからと頼ったというのだ。片山の秘書も「全然大丈夫ですから」といってくれたので、秘書が指定してきた口座に100万円を振り込んだというのである。

   秘書の名前は南村博二。税理士資格を持つ私設秘書だ。週刊文春は、片山がXに宛てた「口利きの対価を求める書類」を入手している。日付は2015年7月1日。議員名と秘書名と議員会館の住所があり、「着手金100万円を、至急下記にお願い申し上げます。ご確認後、国税に手配させて頂きます」と書かれているという。Xがそのカネを振り込んだことを証明する「照会資料」も、週刊文春は持っているそうだ。

   100万円という金額は少ない気がするが、こうした「証拠」を相手に渡した片山側の浅慮に驚かざるを得ない。片山は政治家としての自覚に欠けるといわれても致し方ないだろう。

   カネを振り込んだX氏だが、事態が好転する気配がないため、直接、片山の事務所に南村を訪ねた。南村は不在だったので、片山に「100万円を振り込んだ」と伝えると、片山は血相を変えて「南村にすぐ連絡して!(こっちに)振り込みさせなさい!」と秘書に怒鳴ったという。

   そのとき、片山はこうもいったという。「じゃあやっておきますよ。任せてもらえば、大した問題じゃないから」。そして、旧知の国税局長がいるからと電話をかけたというのである。その時はつながらなかったが、「私の地元を管轄する国税局長に電話をしてくれたのだと思います」(X氏)

   その後、11月に南村がXのところに来て、税務署の職員からの説明を一緒に聞いたという。職員は南村に「片山先生に渡してほしい」と書類を手渡したそうだ。

   結局、青色申告は取り消されてしまった。Xは南村に「何もしないのに100万円は高すぎる」と電話をすると、南村は「片山に取られた」といったそうだ。

   週刊文春は、Xの地元を管轄する関東信越国税局の元局長や、南村を直撃する。国税元局長は片山から電話があったことを否定はしなかったが、個別の事案には答えられないといい、南村は案の定、「そんなことはやっていない、記憶が定かではない」と逃げる。片山が国税局長に電話をかけたのかについては、「バカだから(電話を)かけるんですよ。あっ、かけたかどうか知りませんよ」と話している。

   片山側はX氏らが議員会館に来たことは認めたが、当時の秘書が片山と相談して、南村税理士を紹介したと答えている。

   落合洋司弁護士は、疑惑の構図は甘利明経済再生担当相の口利き疑惑に近く、「東京地検特捜部に告発状を提出すれば、受理され、捜査の対象になるでしょう」と語っている。その際、「権限に基づく影響力の行使」があったかどうかがカギになるが、カネはもらったが、影響力は行使できなかったようだから、難しいのではないか。

   こういう脇の甘い大臣だから、これに似た類の疑惑はこれからもどんどん出てることだろう。

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