2019年 5月 20日 (月)

鈴木亮平はいいが、家庭を描き過ぎて時間足らず。最も面白い幕末・明治初期の人物たちの醍醐味が感じられず残念な西郷さん
<西郷どん 第43回「さらば、東京」>(NHK総合)

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   いよいよ最終回に近くなったので取り上げる。今回は西郷と大久保の対立である。朝鮮国に派遣されるはずだった西郷隆盛に対して、病に倒れた三条実美が「大久保が恐ろしいことを企んでいる」と告げる。三条の代わりに岩倉具視が「西郷の朝鮮派遣は無期限延期」と命令し、西郷は幼馴染の大久保と対立したまま下野する。
   岩倉使節団の帰国も端折られて、複雑な明治初期の人間関係も省略省略なので、ずっと欠かさず見てきた筆者でも期待した幕末・明治初期のケイオスの醍醐味が全く感じられない。ただ、主演の鈴木亮平は身体もひと回り西郷さん的に貫禄が出てきて、詰襟すがたもよく似合いなかなかいい。大久保の内面は上手く描けていない。
   そもそも、このドラマは女性の原作だけに前半で家庭の中を描くのに時間を取り過ぎた。島流しでの愛加那との生活も少し省略すればよかったのだ。政治史の方がはるかに幕末は面白いのである。
   残り4回で西南戦争まで描くとすれば忙しいぞ。士族の不満も複雑だから、平和主義者の西郷さんがなんで自決したのか、納得いくように描いておくれ。ナレーターの西田敏行が、ある時突然に息子の菊次郎になったように見ている者は感じるのだ。視聴率的には10パーセントちょっと上をウロウロ。この数字は絶妙である。イマイチ熱狂する要素に欠けるが、あの、悲劇の、日本人の愛してやまない「西郷さん」を見届けなくちゃ、という視聴者の気持ちであろう。(放送2018年11月18日20時~)

(黄蘭)

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