2019年 12月 7日 (土)

現場職員が猛反対するNHK組織改編――安倍首相忖度シフトの最後の仕上げか?

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   週刊ポストによればNHKが組織を大改編しようとしているそうだ。だが、文化・福祉番組部の職員(海外留学中の部員を除く)全員が、制作局局長に「要望書」を出したというのである。そこには、「現状の説明では納得がいかない」「番組全体の多様性が失われる」と書かれているそうだ。

   この部は、ドキュメンタリー番組の「ETV特集」や、LGBTや障がい者の悩みなどを取り上げる「ハートネットTV」など良心的な番組が多い。「ETV特集」では、憲法九条や日本の戦争責任、女性の権利などを取り上げている。

   よく知られているのは、2001年に放送した「ETV2001 問われる戦時性暴力」で、慰安婦問題を扱う女性国際戦犯法廷を取りあげたときのことだ。当時幹事長代理だった安倍晋三が、放送日前にNHK幹部と面会し「一方的ではなく、公正で客観的な番組にするよう」番組内容の変更を求めたことが、後に朝日新聞の報道で明らかになる。

   そうしたこともあって、安倍首相とNHKの現場の間に確執があり、これまでも、安倍は自分の信条に近い人間を経営委員に送り込み、ついには籾井勝人という人間を会長にまで据えてしまったのである。

   政治部長だった小池英夫を報道局長にし、やはり政治部の岩田明子を贔屓にして、NHK全体を自分に忖度する人間たちで固め、最後の仕上げが、この大改編ということになるのではないのか。

   歴史的にも、田中角栄に近かった島桂次、竹下派をバックにした海老沢勝二など、NHKは「自民党政治」と近い人間が会長についてきた。そうした中で、権力と距離をとり、権力をチエックするNHKの人間もいたのだが、それを根こそぎなくそうという組織改悪は、許してはならない暴挙である。

   文化・福祉番組部の職員たちと会社側の話し合いは続いているという。

紀州のドン・ファン怪死「犯人」絞られた?和歌山県警は家政婦を調べ直し

   さて、紀州のドン・ファンこと野崎幸助が怪死してから、はや9か月が過ぎようとしている。和歌山県警の懸命の捜査にもかかわらず、犯人逮捕どころか、目星さえたっていないと報じられてきたが、フライデーがドン・ファンの家政婦だった竹田純代(67)に絞ってきたようだと報じている。

   竹田はドン・ファンの若妻と一緒に、野崎が死ぬとき階下にいた。2人は真っ先に疑われたが、その線は消えたと思われていたのだが、竹田がこう憤る。

   <「いまさらになって、何で私がまた疑われなきゃいけないのよ!(中略)歳で薄くなってきた貴重な髪の毛を100本も抜かれて、毛髪検査までされたんですよ? これ以上、何を探ろうっていうのですか。ホント、和歌山県警には嫌になっちゃいますよ」>

   フライデーによると、和歌山県警は捜査1課内に新たに「ドン・ファン怪死事件担当チーム」を結成し、改めて疑わしい関係者を徹底的に洗い始めたそうである。

   いまさらなぜと、私も思うが、県警には、このまま迷宮入りになったら赤っ恥だという焦りがあるという。竹田の元夫には覚せい剤を使用した逮捕歴があり、野崎は覚せい剤を飲まされて殺されたという疑惑があるから、当初からマークされてはいたが、その線は消えていたと思っていたが。

   さらに驚くのは、和歌山だけではなく、大阪府警も出張って来ていて、野崎と親交のあった商店主のところへ訪ねてきて、いろいろ聞いていたというのである。

   容疑をかけられていた若妻は捜査対象からは外れたようだが、こちらは田辺市から「裁判所が任命した弁護士の許可なく野崎氏の遺産には一切触れてはならない」という通知書が送られているという。

   それは、野崎が生前、「全財産を田辺市に寄付する」という内容の遺言を残しているからだ。その遺言書が有効か否かを市と遺族で話し合っているため、勝手に遺産を管理している彼女に注意を喚起したようだ。

   果たして、野崎の一周忌までに犯人逮捕となるのだろうか。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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