2024年 5月 8日 (水)

無期懲役に万歳三唱の「新幹線殺傷」小島一朗!彼にとって心休まり過ごしやすいのは家庭や社会より少年院や刑務所

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へべれけ伊藤詩織をホテルに引きずり込む山口敬之―ドアマンが見た準強姦の一部始終

   今週の週刊新潮は読みどころが満載である。12月18日、東京地裁である判決が下された。「望まない性行為」で精神的苦痛を受けたとして、ジャーナリストの伊藤詩織(30)が元TBS記者の山口敬之(53)に対して、1100万円の損害賠償を求めていた訴訟で、伊藤の訴えを認め、山口に330万円の支払いを命じたのである。「酩酊状態で意識のない彼女に対し、合意がないまま性行為に及んだ」と鈴木昭洋裁判長が認めた。

   この事件を最初に報道したのは週刊新潮だった。判決は締め切りに間に合わなかったが、山口が伊藤詩織を連れ込んだ、東京・白金のシェラトン都ホテルで、事件当夜、ドアマンとしてエントランスにいて、タクシーから彼女が引きずり出される様子を目撃していた人間の証言を採録している。彼女はタクシーの中で、自分が吐いた汚物を指して、「そうじするの、そうじするの、私が汚しちゃったんだから、綺麗にするの」と、幼児の片言みたいに繰り返していたという。

   無理やり降ろされた伊藤は、<「足元がフラフラで、自分では歩けず、しっかりした意識の無い、へべれけの、完全に酩酊されている状態でした。(中略)そのままホテル入口へ引っ張られ、『うわーん』と泣き声のような声を上げたのを覚えています」>

   ドアマンが、この男女が何者であるかを知るのは、週刊新潮が記事にし、伊藤詩織が記者会見してからだった。会見をテレビで見たドアマンは、<「まるで別人でした。自分では歩けないから、男性が手を強引に引っ張ってホテルの玄関に入って行きました。私はそれを唖然として見送りました」>

   伊藤が山口を刑事告訴し、高輪署からも強行犯係の2人の刑事がドアマンに話を聞きに来た。高輪署が裁判所から「準強姦容疑」で逮捕状を取り、アメリカから山口が帰国するタイミングで逮捕するべく成田空港でスタンバイしているとき、当時の警視庁刑事部長で、現警察庁ナンバー3の中村挌が中止命令をかけたのである。当時、週刊新潮が中村を直撃すると、「(逮捕は必要ないと)私が決裁した」と認めている。

   山口はTBS時代から安倍首相と親しく、フリーになってからは安倍のヨイショ本を出している。中村も菅官房長官の秘書役を長らく務め、絶大な信頼を得ていた。その後、警視庁本部から書類送検を受けた東京地検は、ほぼ1年後に不起訴と判断。伊藤詩織は検察審査会に審査申し立てを行ったが、「不起訴相当」の議決が出ている。

   伊藤は諦めなかった。週刊新潮にこう語っている。「この民事訴訟を通じ、私が求めていたのは裁判の判決自体ではなく、それまでの刑事事件の手続きでは分からなかった部分を明らかにすることでした。ホテルのドアマンの方がお話してくださるようになったのも、訴訟を提起したからだと思っています」

   伊藤と山口の2人は、19日(2019年12月)に外国特派員協会で会見を開いた。特派員たちの判断は、聞かなくともわかっている。伊藤詩織というのは凄い女性だ。山口は女性を見る目がなかったと同時に、安倍官邸の権力にすがったことが、男としても人間としても間違いだった。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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