2020年 7月 10日 (金)

<コタキ兄弟と四苦八苦>(テレビ東京系)
古舘寛治・滝藤賢一のレンタルおやじ兄弟と妹・芳根京子の優しくて切ない別れ...野木亜紀子の脚本が光る秀作

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   真面目過ぎてうまく生きられない兄・古滝一路(古舘寛治)とちゃらんぽらんにしか生きられない弟・古滝二路(滝藤賢一)が、ひょんなことから始めた「レンタルおやじ」を通して、依頼人たちの奇妙な案件に四苦八苦しながらも前向きに生きていく人間賛歌コメディーである。これまで数々のドラマで名バイプレイヤーとして活躍してきた古舘寛治と滝藤賢一のW主演で、脚本は「逃げるは恥だが役に立つ」「獣になれない私たち」「アンナチュラル」などの野木亜紀子のオリジナルストーリーだ。

   タイトルにある「四苦八苦」は仏教用語で、人間である限り避けられない8つの苦しみをお釈迦様が教えた言葉のこと。これらに新たな4つの苦しみを加えた〝12苦〟がこのドラマの裏テーマになっている。

   最終回のこの日は「愛別離苦」(愛するものと別れなければならない苦しみ)。兄弟の行きつけだった喫茶シャバダバの看板娘・五月(芳根京子)が、母の旅館を手伝うために店を辞めることになった。じつは五月は二人の腹違いの妹なのだが、五月はまだそのことを知らない。真実を伝えるべきか否かで悩む兄弟だったが、弟の二路が〝古滝家1泊2日ツアー〟を提案し、五月を自宅に招くことに。闇鍋をつつきながら、3人は最初で最後の兄妹の一日を過ごす。

3人のほかにもきょうだいがいそう...ぜひ続編みたい

   1月から始まったこのドラマ、市川実日子、樋口可南子、門脇麦など毎週多才なゲスト(レンタルおやじの依頼者)と古滝兄弟が繰り広げるやり取りが話の軸だったが、中盤からはじわじわと芳根京子が演じる五月の存在感が際立ってきた。そして第9回で五月が二人の妹だったと判明。「まさか、そうきたか!」と脚本の野木亜希子にはしてやられた気分だ。そこからは回を追うごとに兄妹3人の時間の濃度が濃くなってきて大団円。最初こそ芳根京子の演技に物足りなさを感じたが、それもこの結末に向けての折り込み済みの演技なのだとしたら、芳根に脱帽だ。

   五月を無事に見送った兄弟は、最後にあることに気づく。3人の父親(小林薫)の名前が零士、そしてその子供が一路、二路、五月。0、1、2、5と並ぶのならば、抜けている3と4の妹弟ももしかしたらどこかにいるのかもしれないと。

   深夜帯の放送なうえ、決して派手さはないながら、医療系、サスペンス系が多かった今期の冬ドラマなかで群を抜いて安定感のあった隠れた秀作であった。3と4の妹弟が登場する続編もぜひ見たいなぁ。( 3月27日深夜0時12分~ ※地域によって放送日時は異なる)

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