2020年 10月 30日 (金)

死に体・安倍首相を見る石破茂の厳しい目――コロナ対策遅れ、アベノマスク、寛ぎ動画を痛烈批判

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   4月22日(2020年)、自民党の石破茂元幹事長(63)に会いに永田町の衆議院第二議員会館へ行った。 会館の1階は、マスクをした警備員と受付嬢がいるだけ。普段通り手に持ち検査をされたが、コロナについての問診などはなかった。少し離れたところにカメラのようなものがあったから、空港のサーモグラフィのように、私の体温を測定していたのかもしれない。

   5階の石破の部屋では、何人かの秘書が忙しく働いていた。先約が帰って、4時きっかりにインタビューは始まった。こちらが「マスクをとりましょうか」というと、「大丈夫、私もしてませんから」と笑顔でいう。距離も椅子一つを間に挟んだだけ。 「コロナで地元へも帰れない。飲みにも行けない。何をしているのか」と聞くと、「このとおりですよ」と手を広げて見せた。何もしていないというのだ。どうせ多忙を理由に断られるだろうと、ダメもとでインタビューを申し込んだのは2週間前。すぐにこの日を指定してきた。コロナのおかげだろう。

   詳しくは、私が連載しているビジネス情報誌「エルネオス」をご覧いただきたいが、1時間の予定が2時間近く、耳に痛い質問にも笑顔で話をしてくれた。コロナ関連で、こういう質問をした。「世界中で『命の選別』が行われ、重篤な高齢者は切り捨てられています。日本でも、感染拡大は止まりませんが、死亡者の数はさほど多くない。致死率で2%程度で、ほとんどが50代以上です。医療崩壊させないためには、重症化しやすい60代以上、高齢者を先にPCR検査を受けさせ、陽性と判断された人を隔離・治療するようにすればいいのでは。そう、もうすぐ後期高齢者になる私は考えるのですが」

   石破は私のほうをじっと見て、「まだ判断するためのデータが揃っていないのだと思います。データが集まって、検査や治療の優先順位をどうするかを決める。そうなれば、今おっしゃるようなことも選択肢に入るのではないか」

   世界的な感染拡大で、すでにそういうデータは出ているのではないかと反論しようと思ったが、石破のいうように、彼は今、閣僚ではないから、慎重にいわざるを得ないのであろう。だが、安倍政権のコロナ対策の遅れや、アベノマスク、犬を抱いた動画について、また、妻の昭恵をコントロールできないことについては、厳しい批判を口にした。

   インタビューを終えて、石破に私はこういった。「最近は、次期総理は自分しかいない。そいう自信がテレビを見ていても感じられますよ」。石破は「そうおっしゃってくれるのはありがたいが、まだまだわかりません」。そういって一瞬、あの鋭い目線で見返してきた。

緊急事態宣言を尻目に昭恵夫人は宮崎・高千穂峡でパワースポット巡り...妻の不祥事で辞職か?

   週刊文春は、安倍首相は「妻も政府も制御不能になっている」という特集を組んでいる。衆院厚労委員会で、この非常時に自分の妻が大分県の宇佐神社を参拝した件を問いただされ、「私が不要不急の自粛を呼びかけたのは3月28日で、妻が神社に参拝したのは3月15日だから、問題はない」という苦しい弁明をしなくてはならなかったこと自体が、「異常事態」である。

   さらに、減収世帯へ30万円給付するという"目玉の経済対策"が、自民党から異論が出て、それに公明党が乗り、ひっくり返されるという前代未聞の事態も起こった。 週刊文春によれば、最初に行動を起こしたのは、安倍が可愛がってきた稲田朋美幹事長代行だったという。当然ながら、安倍は党も閣議決定もしているのだからと、ものの5分で追い返したそうだ。

   稲田は二階幹事長に泣きついた。二階はそれを受けて記者団に、「一律10万円の給付を政府に強く申し入れる」と発言。慌てたのが公明党の山口代表で、支持母体の創価学会から「次の選挙では自民党を応援しない」という声まで出て、翌日の15日朝、安倍に直談判に行き、「連立離脱も辞さない」と迫ったそうだ。安倍から「どうぞ」といわれ、山口は「もう公明党代表として立っていられません」と泣き落とし、安倍から「検討する」という言質を取ったという。二階発言からわずか15時間で、方針を変えてしまったのである。

   これも週刊文春情報だが、この裏には、最近、今井尚哉秘書官のいうことばかり聞いて、自分をないがしろにすると腹を立てている菅官房長官が、親しい公明党を裏で焚きつけたのではないかという見方もあるそうだ。

   さらに、党の若手議員連盟の安藤裕会長が、政府の経済対策を「百点満点で十点」とこき下ろしたそうだ。コロナ感染を契機に、安倍官邸の独りよがりのやり方に、党内外から、「安倍おかしいよ」という声が噴出してきて、倒閣運動にまで広がりそうな勢いである。

   週刊文春は、3月27日、昭恵夫人が宮崎空港にいたという目撃情報があると書いている。彼女は以前から高千穂がパワースポットだと気に入り、決まった旅館に泊まるという。 週刊文春が旅館関係者に問い合わせると、「女性2人で泊まった」と答えたが、旅館の社長に正式に取材を申し込むと、「最近は来ていない」と否定した。何やらきな臭い。もしこれが事実なら、安倍は、妻の不祥事で首相の座を追われた初めての宰相になるかもしれない。

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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