2024年 3月 28日 (木)

不安があるのにPCR検査を受けられない!第2波の今、インフルエンザの流行と重なった時、どう対応したらよいのか?

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   全国で新型コロナの感染者が急増した7月(2020年)、名古屋市にある美容整形クリニックにはPCR検査の問い合わせが続いた。ここでは全額自己負担のPCR検査に応じ、希望があれば自宅まで検体採取に出向くこともしていたためだ。1回3万円払っても、「感染者と接触したのではないか」と不安な人たちの相談が1カ月で300件を超えた。

  • 写真はイメージです(NHK「クローズアップ現代+」の番組ホームページより)
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夫が陽性なのに妻子の検査をしてくれない

   社員9人分の唾液を届けてきた訪問マッサージ会社の社長は「高齢者を訪ねる仕事ですから、絶対に感染しない注意がいる」という立場だ。訪問先の介護施設で7月下旬、職員の感染が判明したため、保健所にPCR検査を希望した。しかし、保健所が検査する基準は「発熱があり、感染が疑われる人」か「濃厚接触者と認められる人」に限られると応じてもらえなかった。

   結局、40万円近くかけて自費検査し、全員が陰性だった。「リスクがあるのに排除する動きをとってくれない」と、社長は振り返った。クリニックの高野政則代表は「検査されずに不安な人、検査できないので仕事もできない人がいかに多いか」と、実状を語る。

   「濃厚接触者でもすぐには検査を受けられなかった」と訴える女性もいる。 8月上旬、熱を出した夫が保健所の検査で陽性とわかった。女性は自分と幼い子供も感染していないか不安で保健所に連絡すると、「濃厚接触者にあたるが、症状がないので検査できない」と言われた。自費検査すると、子供に陽性反応が出た。「保健所の対応には愕然としました。ひたすら『症状が出ていないので』の一点張りで、冷たかった」と感じたそうだ。

   これについて、名古屋市健康部は「7月から8月上旬にかけては患者が急増した時期で、キャパシティー的に対応しきれず、優先順位をつけて検査を行った」と説明する。

   名古屋市の中保健センターは7月下旬、電話が鳴りっぱなしで「パニック状態だった」という。最大9人の応援を他部署から受けたが、「今の人員では不安」の声は消えない。日高橘子・保健予防課長は「第2波で限界を感じた。市は第3波が来る前に全体の方向性、計画性を示してほしい」という。

文   あっちゃん
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