2021年 10月 22日 (金)

連続テレビ小説<おちょやん>(NHK総合ほか)
出色だった子役に続き、杉咲花の繊細な演技が素晴らしい。実年齢23歳、今はいいが40代~60代も違和感なく演じられるか

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   4週目を迎えた「おちょやん」。今度のヒロインは上方を代表する女優・浪花千栄子をモデルにしたもので、そのヒロイン・千代を演じる杉咲花が素晴らしい。最初の2週間、千代の子ども時代を演じていた子役(毎田暖乃)の演技が出色で視聴者を釘づけにし、その降板が惜しまれたが、杉咲も子役に負けない奮闘ぶりで、ふとした瞬間の表情や目線の使い方など、繊細な演技で魅了されっぱなし。

   大阪が舞台のドラマでいつも気になるのが上方ことば、いわゆる大阪弁なのだが、杉咲に関してはまったく違和感がない。てっきり関西出身かと思えば、東京出身というから驚く。よっぽど耳がいいか、頑張って習得したのだろう。

   しかも、同じ大阪弁でも、千代の生まれたのは南河内という少し荒っぽい言葉を使うところなので、啖呵を切る場面では河内弁と、8歳から育ってきた道頓堀のやんわりした大阪弁の両方を使いこなしているところもさすがだ。

   ちなみに、脚本の八津弘幸もそのプロフィールには栃木県出身とあり、大阪弁とは縁が無さそうだが、ところどころに笑いを入れるような遊びも含め、大阪の雰囲気をしっかりと脚本に取り込んでいるところは評価したい。

  • NHK番組公式HPより
    NHK番組公式HPより
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クズっぷりがすごいトータス松本、視聴者にアレルギー起きないか心配

   ほかにも、西川きよしの息子・西川忠志や、板尾創路、星野英利ら吉本の芸人たちや、宮田圭子(千代の奉公する岡安の先代女将ハナ役)や楠見薫(岡安の女中頭かめ役)ら、大阪発の朝ドラには欠かせない俳優が勢ぞろいで楽しい。

   のちに、ヒロインの夫になる、喜劇一座の芸人・天海一平役の成田凌も、今は芸よりも酒と女に忙しいなかなかのクズ男だが、そこがまた母性本能をくすぐる。ダメ男としっかり女というのは、まんま「夫婦善哉」の世界で、これも、大阪名物だ。

   期待しかない「おちょやん」だが、一方で心配なことが2つ。ひとつは再婚して邪魔になった千代を8歳で奉公に出し、のちに夜逃げ。10年ぶりに千代の元に現れたと思ったら、また、借金の形にしようと画策するどうしようもない父親を演じているトータス松本のこと。歴代朝ドラの中でも、なかなかのクズっぷりで、このままいいとこなしで終わったら、多くの視聴者にトータス松本アレルギーが発症してしまうのでは、ということ。そして、もうひとつ。実年齢23歳の杉咲が、今、18歳の千代を演じているのはぴったりで最強なのだが、浪花千栄子といえば、その後、「浪花のおかあちゃん」と呼ばれるようになるまで、長い長い道のりがある。40代まではなんとかなるとしても50代60代を違和感なく演じられるのか、ということ。内田吐夢監督の東映「宮本武蔵」シリーズで武蔵の幼馴染、又八の母・お杉などとんでもなくおばばに見えたが、可憐な杉咲にできるのか。今から心配だ。(月~土8時 土曜は総集編)

大熊猫

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