2021年 2月 26日 (金)

作り手の仕掛けなり計算が透けて見えて没入出来ない朝ドラ
<おちょやん 第28回>(NHK総合)

   本格的に登場した杉咲花について初めて書く。京都編である。開演前日に主役の正ちゃん役を務める清子が足を怪我してしまい、セリフを丸暗記しているおちょやんが代役を務めることになる。
   ところが千代はド素人。舞台稽古に入るが、山村千鳥一座の女座長、山村千鳥(若村麻由美)にボロクソにやられる。「棒読みでいいから、客席に声が通るように発声しろ」とか、物は投げるわ、ののしるわ、立膝で下品な旅芸人そのものの千鳥のしごき方がすさまじい。昔はこんな旅芸人がいたいたと思う反面、筆者のような関東人にはある種、ついて行けない感覚がある。アレルギー症状である。
   丁々発止の関西弁のやり取りは、ネイティブの大坂人が聞けば、心地いいのであろうが、筆者は罵り合いに聞こえてしまい耳を塞ぐ。
   杉咲が可愛くて芸達者と好評らしいが、独特の存在感は認めるけれど、今のところ女主人公として共感するまでには至らない。芝居の世界に入ってきた人工的な異物に見える(ゴメン)。要するに作り手の仕掛けなり計算が透けて見えて没入出来ないのである。やられっぱなしでなく、千代も大声で怒鳴って反論したりするので、今時の女権論者には受けるかもしれないが、道頓堀から追い出されてたどり着いた心細い貧しい女の、影の薄さを感じなければリアリティがない。朝ドラは「明日も見たい」という欲求に突き動かされるのが普通だが、当作は見なくてもいいというのが感想である。(放送2021年1月13日8時~)

(黄蘭)

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