「酒の呼気感知でエンジンかからない車」の整備急げ 児童5人死傷事故で容疑者から基準値超えるアルコール

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   千葉県八街市で酒気帯び運転のトラックが下校途中の小学生の列に突っ込み、5人が死傷した事故を、29日(2021年6月)のスッキリが取り上げた。運転手は普段から「すれ違うと酒の匂いがする」ほどの酒好きだったと知人は話し、番組のコメンテーターは、ドイツでは呼気から酒の匂いを感知するとエンジンがかからない車もあり、そうした車の開発を急がなければ、との意見も出た。

  • 番組公式サイトより
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容疑者の知人が語った内容

   28日15時30分ころ、八街市の下校途中の児童の列にトラックが突っ込んだ。5人のうち男子2人が死亡、1人が意識不明の重体、2人が重傷だった。現場には、赤いランドセルや黄色い帽子が落ちていた。警察はトラックを運転していた容疑者(60)を過失運転致傷の現行犯で逮捕した。容疑者からは基準値を上回るアルコールが検出された。容疑者の知人は「お酒がすごく好きで、すれ違うとお酒の匂いがした。仕事の時はさすがに飲まないと思っていた」と話す。

   現場は、子どもたちが通っていた市立朝陽(ちょうよう)小学校から約1.4キロ離れた地点。男子4人と1人の女子が下校していた。対向してきたトラックが急にハンドルを切り電柱に激突。その後、道路の端を歩く児童の列に突っ込んだとみられる。容疑者は、勤める運送会社に戻る途中で、同支店から約200メートル手前で事故を起こした。早朝6時ころに同支店を出発、千葉県内と都内江戸川区に資材を運んだ帰りだった。

   勤め先の会社社長は同日夜会見を開き、毎日のアルコール検知は行っていなかった、と明らかにした。現場の道路は一直線で道幅は狭く、歩道も路側帯の白線もなかった。現場周辺に住む人によると、かなりのスピードを出す車もあるという。同じ朝陽小の児童が5年前にも別の通学路で事故に遭った。2016年11月に集団登校中だった11人の列にトラックが突っ込み、男児が頭がい骨骨折の重傷。

ロバートキャンベル「国レベルで整備をしなくては」

   今回の事故を起こしたトラックは自家用扱いの白ナンバーだったが、事業用扱いの緑ナンバーと異なり、アルコール検査の義務はない、という。MCの加藤浩次「自社で作った商品を運ぶ場合は白ナンバーでいいんだ、という扱いでこういう基準になっている。そこがけっこう大きなところでもあるのかな」。警察は今後、過失運転致死傷罪に切り替えて捜査を進めるが、酒気帯び運転などを合わせて立件された場合は、懲役刑の上限が当初の1.5倍の10年半になり、危険運転致死傷罪の場合は、最高で20年の懲役になる可能性がある。

   コメンテーターの日本文学研究者・ロバートキャンベルは「ドイツを中心に、息の中に酒気を帯びているかどうか検査をする装置が車に装備されていて、大丈夫だというときに初めてエンジンがかかるという仕組みもある。会社や自治体に任せずに国レベルで整備をしなくてはいけない」

(栄)

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