とんとん拍子に上手くいくモネ あきれるやら羨ましいやら...

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   <おかえりモネ(NHK総合)> ヒロイン百音を演じる清原果耶は、朝ドラの申し子だ。「おかえりモネ」を含めて、これまでに3度も出演している。

   最初は2015年後期、波瑠がヒロインを務めた「あさが来た」で、これが清原の女優デビュー作品となる。ヒロイン・あさの生家、今井家の女中・ふゆを演じた。物語中盤では、あさの嫁ぎ先・加野屋の中番頭(三宅弘城)と夫婦になり、娘・ナツをもうけるなど、ひとりの女性の半生を堂々と演じ切った。驚いたのはこの時、わずか13歳だったこと。メディアも、「天才女優」「大物の予感」などと持ち上げたものだ。

  • 今後の展開は?(写真はイメージ)
    今後の展開は?(写真はイメージ)
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満を持して...

   2度目は、2019年前期の「なつぞら」。広瀬すず演じるヒロイン・なつの生き別れになった妹・千遥を演じた。嫁ぎ先の小料理屋を切り盛りし、不倫された夫と別れ、娘と2人で生きていくことを選択する強い女性で、内に強さを秘めた静かな演技が評判を呼んだ。

   その間、2018年7月に放送されたNHK総合「透明なゆりかご」に主演。街の小さな産婦人科の看護師見習いを瑞々しく演じ、ドラマはギャラクシー賞、文化庁芸術祭、放送文化基金賞、ATP賞テレビグランプリなど名立たるテレビ賞を受賞、清原も新人賞や主演女優賞を受賞した。

   そして、3度目が「おかえりモネ」だ。「透明なゆりかご」の脚本家・安達奈緒子と再びタッグを組み、満を持して、挑んだ朝ドラ、当初、視聴者の期待度もかなり高かったように思う。それが、5カ月経った今はどうか。登米から東京、そして、今週からはふるさとの気仙沼に帰ってきたが、「おかえりモネ」と手放しで喜ぶ視聴者は少ない。

   回が進めば進むほど、とんとん拍子にすべてが上手くいく百音に視聴者がついていけなくなったというのが正直なところかもしれない。そもそも朝ドラファンは、さまざまな困難にもめげず、明るく元気に頑張るヒロインを応援したいのだ。

残り約1カ月

   なのに、このドラマときたら、ヒロインが地元に居たくないといえば、祖父のコネで登米の森林組合に就職が決まり、気象予報士になりたいといえばイケメン医師(坂口健太郎)がマンツーマンで教え、結果、あっさりと合格(実際は3度目の試験だが、あっさりに見えた)。合格したら今度は東京に行きたいと言い出し、行ったその日にテレビ局に連れて行かれて気が付けば、お天気お姉さんに......。ようやく落ち着いたかと思えば、今度は、地元の人たちの役に立ちたいと、ふるさと気仙沼へ。

   その際、社員でないと気象予報士の仕事がやりにくいとかなんとかで、社長に直談判し、2年間の限定付きとはいえ、基本給はそのままで地元に帰れることに、と、すべてが百音の思い通りになる展開で、あきれるやら、羨しいやら。おまけに、そんなやりたい放題の百音に対して、周りの人はみんな好意的で、誰一人、百音を諫めたり、非難したりするものはいない。

   回が進めば進むほど、応援する気がまったく起きないヒロインに視聴者は呆れるばかりで、ネットの感想を見れば、賛否両論(!)の「否」が目に付く。おかげで「中の人」清原果耶にまで批判が及び、「表情が乏しい」「演技がワンパターン」と散々だ。

   待望の朝ドラヒロインだったのに、こんなことになるとは、誰が予想しただろう。残りあと1カ月で人気挽回できるのか。毒を食らわば皿まで。こうなったら最後まで見届けたい。

(くろうさぎ)

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