「抗原検査キットの買い漁りは自制を」 谷原章介、「入手困難」うけ呼びかけ

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   きのう26日(2022年1月)、神奈川県の黒岩祐治知事は新型コロナウイルスの感染者で重症化リスクが低い人などについて、自分の判断で医療機関を受診せず、自主療養ができるシステムを全国で初めて導入すると発表した。新規感染者数が9813人と過去最多となった大阪でも、吉村洋文知事が神奈川県と同様の制度を開始する方針を示した。

   司会の谷原章介は「自主療養を選択する場合に必要な検査キットが不足しています。どれだけ手に入りにくいのか、番組スタッフが丸一日かけて都内で探してみました」と紹介して、取材映像に切り替わった。

  • コロナ感染拡大が続いている(写真はイメージ)
    コロナ感染拡大が続いている(写真はイメージ)
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スタッフが薬局10軒目でようやく発見

   1軒目に入った中央区の薬局の検査キットの棚は空っぽ。「先週検査キットを卸に注文したが、出庫調整中と言われた。まだ届かない」と言う。その間も、店の電話が何度も鳴り、在庫の問い合わせに追われていた。2軒目の豊島区の薬局も売り切れで、「1月14日から入荷がない」と言う。その後薬局巡りを9軒続けたが、全部の店で在庫切れだった。10軒目の豊島区の薬局でようやく発見。8人分残っていたが、これは店頭には出さず店の奥にしまわれていた。理由は、この店が他の薬局にも卸しているからだが、「もっと購入したくても、入荷のめどが立っていない」と話していた。

   検査の陰性証明は5人以上の会食や、大規模なイベントを開催する際の条件なので、検査キットの不足は深刻な問題。政府からも検査キットのメーカーに増産要請がされている。

   検査キットメーカーのアドテックでは、朝と夜の交代制で作業員を80人に増員して土曜日も稼働、稼働時間も午後5時までだったものを11時までに延長している。週に最大48万キットを生産している富士レビオでは北海道や山口の工場も休日稼働させ増産体制。デンカでは工場をフル稼働させ、1日最大13万キットを生産している。

   谷原は「思い出すのはマスク不足ですね。紙類なども品切れになった」と言うと、永島優美アナは「そうですね。陽性の疑いがあっても検査ができない状況です」と答えた。

検査するタイミングも重要

   毎日新聞(東京本社版)は27日の1面で、自費検査の予約も取りづらくなっていると報じている。PCR検査は1月23日時点で1日あたり約38万6000件可能だが、そこから自費検査に回せるのは約10万件で、国は去年9月から自負検査のひとつとして個人が薬局で検査キットを購入できるようになったが、それが足りていないという。

   東邦大学の小林寅喆教授は「抗原検査はウイルス量が上がったときに使えるもので、症状が出ていなければ陽性になりません。しかし、それがわからずに使われている。どのタイミングで検査すればいいか、指示してあげるべき」と話し、抗原検査キットが無駄に使われてしまっている可能性を示唆。さらに抗原検査キットの不足で診断が遅れて、早期に投入すべき経口薬が使えなくなる可能性と、高リスク患者の早期発見ができなくなる可能性があると指摘した。

   モデルでタレントのトラウデン直美は「安心したいために検査するのはキットが十分あるときにはいいと思うが、不足している今は自分が安心するためだけの使用は避けるようにしたい」とコメント。

   社会学者の古市憲寿は「オミクロン株で感染者が増加することはわかっていたのに、なぜ国は準備しなかったのか。責任を取るべきだと思う」と指摘。

   弁護士の橋下徹は「検査して隔離を進め、経済を回すという思い込みが政治家にはある。濃厚接触者の認定も緩やかになっている今、検査ではなく一定日数がたったら活動を認めてもいいのではないか」と主張したが、小林教授は「せめて復帰前には1回検査してほしい」と反論した。

   谷原は「抗原検査キットの買い漁りは自制したほうがいい」とコメントした。

(バルバス)

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