鎌倉殿の13人 凄み増す「恐ろしい」義時 「優しそうな小栗旬がかえって適役」と再認識

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   北条時政(坂東彌十郎)の引退を推し進めつつ、尼将軍政子(小池栄子)の新体制をスタートさせた義時(小栗旬)。時政を蚊帳の外に置かれ憤慨するりく(宮沢りえ)は、娘婿・平賀朝雅(山中崇)を次の鎌倉殿にしようと、あまりに荒唐無稽な計画をけしかける。(ネタバレあり)

  • 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(C)NHK
    大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(C)NHK
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一家が集まり和気あいあいと...

   今回のテーマ「オンベレブンビンバ」ってなんのおまじない?と思いながらの序盤。時政父はほんとうに最後までりくのいいなり。定かではないが年齢差婚だから?後妻だから?それにしてもだらしない。義時が「辞めろ」と言っているのも無理はない。しかし、父親だから手荒な真似はしないと言ってはいるものの、すでに殺気だっているのがこの息子なのである。

   この人、本当に毎回ごとにハードボイルドになり凄みを増してくる。もはや恐怖政治だし、恐ろしい人柄ゆえに、人当たり柔らかい小栗旬さんがかえって適役と、いまさらながら改めて思うのである。

   そして残念ながら、時政父のこれからを想像しながら物語の続きをうかがってしまうのだ。

   実朝が和田家に息抜きにいっている間、北条家の面々がそろって宴会がはじまった。「久々に皆で飲もうではないか」と誘ったのは時政父。家族間でギスギスしているとはいえ、こうやって酒席ができるのは、やはり家族だからであろう。

   この場面、北条家の最後の晩餐である。和気あいあいとして、皆で大姫が唱えていた呪文を唱えはじめた。なんて朗らかな場面なのだ。それに家庭菜園のお手本を見せる時政父。伊豆にいた頃のあたたかい家族の営みが本当に懐かしい。もうあの頃には戻れないのである。なるほど時政が皆に「別れ」を告げに来たのだ。せめて「家族」であったことを思い出してほしかったのかもしれない。SNSでも「時政、最後の家族団欒を満喫出来て良かったな」「時政主催の北条家パーティー あれが時政の腹のくくり方だったのね」といった感想が。

   ああ、仲良し家族だったのに、あまりに惨い。次回は、きっともっと辛いかもしれない。

(Y・U)

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