2024年 4月 20日 (土)

三苫薫、吉田麻也、森保監督...それぞれの涙 谷原章介も涙目で「ほんとにいいチーム」

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   W杯カタール大会の日本対クロアチア戦を中継したのはフジテレビだったが、きょう7日(2022年12月)の「めざまし8」は、中継では映らなかった選手たちの感動場面を紹介した。

   1-1の延長戦のあと、迎えたPK戦。2番目のキッカー三笘薫選手が蹴った球は、横跳びしたクロアチアのGKにがっちりと止められてしまった。うなだれて一人ゆっくりと引き上げる三苫選手に、真っ先に駆け寄ったのは田中碧選手だった。自らも苦しそうな表情で三苫選手の背中に手を当て、2人で待機選手たちのもとに戻った。勝敗を待つ間も、顔を覆って涙をこらえる三苫選手の肩を抱き、寄り添っていた。

  • W杯日本代表の決勝トーナメント初戦はPKにもつれこんだ(写真:森田直樹/アフロスポーツ)
    W杯日本代表の決勝トーナメント初戦はPKにもつれこんだ(写真:森田直樹/アフロスポーツ)
  • W杯日本代表の決勝トーナメント初戦はPKにもつれこんだ(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

「顔上げていこう」

   2人は小学生時代から同じ川崎市のサッカークラブ「さぎぬまSC」でプレーしてきた幼なじみで、プロでも同じ川崎フロンターレで活躍してきた。PKの中継では映らなかった、2人の硬い絆を示す映像だった。

   敗戦が決まった時の中継は、歓喜に沸くクロアチア選手たちが映し出されていたが、別のカメラは、毅然として上を見て、必死に涙をこらえるキャプテンの吉田麻也選手の姿をとらえていた。うずくまって泣く選手たちの背中を叩き、声をかけて回る。

   リーダーとしてほかの選手たちに涙を見せまいとしていたのだろう。しかし、試合当日の6日の午後5時過ぎ(日本時間)、記者の前に立った吉田選手は「キャプテンマークの重み」について聞かれると、「いやあ、重かったです」と一言言った後、「でも間違いなく僕自身を強くしてくれたと思うので、感謝しています」と目に涙を浮かべた。その後涙が止まらなくなり、ついに「いやあ、もう」とその場を離れて背中を向けた。「これまた使われるから、嫌なんだってー」と照れながらも、「もっとみんなとサッカーしたかったし、もう一個上に引っ張っていきたかった...もう勘弁して」と言いながら去っていった。

   本当は涙もろいのだろう。試合後、ピッチに連れて行った娘の前で号泣したとも報じられている。

   涙は吉田選手だけではない。昨夜、フジテレビの番組に生出演した森保一監督は、涙を流しながらビデオの吉田選手の言葉に聞き入っていた。監督に対して吉田選手が「間違いなく一番尊敬できる監督です。監督をもう一個上に連れて行ってあげたかった」という場面では、監督の両方の目から大粒の涙が流れ落ちていた。「選手の話を聞けば聞くほど、自分が足りなかったなって思います」と静かに語った。

   試合後、円陣を組んだ選手たちに森保監督が投げかけた言葉も紹介された。

「よっしゃ、お疲れ様でした。これまでみんながやってきたことは変わらないし、次へ次へ次へと、ずっと時が流れていく...。みんなが新しい景色、最高の景色を目指していけば、必ず歴史が変わる。この悔しさを胸に刻んで、次やっていくことをみんなでやっていく、OK? みんな素晴らしい戦い、顔上げていこう」

この言葉を受けたのだろう。ピッチを引き上げる選手たちは「顔上げて!」「顔上げろ!」とお互い声をかけあっていた。

   選手が引き上げた後、監督は再びピッチに戻っていた。客席の日本サポーターに向かって、深く一礼した。後ろ向きに歩いての去り際、監督は顎に手を当てて顔を上にむける仕草をし、サポーターにも「顔を上げていこう」とのメッセージを送っていた。

   司会の谷原章介も涙を浮かべながら「ほんとにいいチームだということがまざまざと伝わってきました」。

(コムギ)

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