銀行で利息が違う そんな時代が来た
2006.08.14 15:21
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日銀が2006年7月14日にゼロ金利政策を5年4カ月ぶりに解除し、短期金利(無担保コール翌日物)を0.25%引き上げたことで、金融機関が普通預金の金利を引き上げ始めた。短期金利と連動してきた普通預金は長く0.001%が続いていた。しかし、ゼロ金利解除をきっかけに、他行より少しでも高い金利をつける銀行も目立ち、「横並びが当たり前」(大手銀)の状況に変化が現れている。
普通預金金利も、0.1%から0.25%まである
ゼロ金利政策解除後の、各行の金利はまちまちだ
普通預金金利の引き上げ幅は金融機関で対応が分かれた。住友信託銀行やインターネット専業のジャパンネット銀行、ソニー銀行、イーバンク銀行は0.2%に引き上げた。0.1%の引き上げにとどまった他行からは「コストがかかり、疑問」(大手銀)との声も漏れるが、ATM(現金自動預払機)の時間外手数料で吹き飛ぶような超低金利に泣かされてきた預金者には好評だ。住信の口座開設は通常の5割増という。
新生銀行も8月から預金額に応じて年0.01~0.25%に引き上げた。100万円未満なら0.01%だが、1,000万円以上だと0.25%と差別化することで、高額預金者を呼び込み、ひいては他の金融商品の販売増につなげる。
一方、三菱東京UFJ、みずほ、三井住友、りそなの大手4行も、0.1%に引き上げ、地方銀行や信用金庫も追随した。いずれにせよ、日銀の預金種類別店頭表示金利の調査(7月18~21日)では6年ぶりに普通預金の金利平均が前回調査比で上昇。直近の調査(同24~28日)時点で平均金利は0.086%になり、金利競争の胎動を感じさせる。