安倍首相の外国メディア対応 リップサービス?戦略?

2006/11/ 1 21:10

   安倍晋三首相は2006年10月31日、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のインタビューに対し、「任期中に憲法改正を目指す」と明言した。また、米テレビ局CNNとの別個のインタビューにも同様の発言をしたともされる。憲法改正の時期を明言するのは首相就任後初めてで、なぜ外国メディアにだけこう述べたのか。リップサービスか、はたまた「戦略」なのか?

   FTによれば、安倍首相は「今の時代に合わない憲法の条文の典型的な例が第9条だ。9条については自国の防衛という観点からも、世界の期待にこたえ国際貢献をするためにも、改正されなければならないと私は考える」と語った。

「任期中に憲法改正」と初めて時期明言

フィナンシャル・タイムズは日本メディアに先駆けて「憲法改正時期」について報じたことになる
フィナンシャル・タイムズは日本メディアに先駆けて「憲法改正時期」について報じたことになる

   その上で

「自民党総裁の任期は3年で、2期しか務めることができない。任期中に憲法改正を目指している」

   と日本のメディアにはこれまで語られることのなかった「憲法改正時期」について言及した。これまで、安倍首相は憲法改正の時期については踏み込んだ発言を控えていただけに、大きなニュースである。日本メディアは毎日、読売などがFTやCNNのニュースをそのまま報道する「後追い」に終始するにとどまった。なぜ、安倍首相が外国メディアにのみ語ったのか。リップサービスとも取れそうだが、綿密な「戦略」の可能性もなくはない。

   日本メディアにとって今、頭が痛いのは「ぶらさがり取材」が安倍内閣になってから、1日2回だったものが原則として1回だけになってしまったことだ。「ぶらさがり」とは記者と取材の対象となる人物が立ち止まって質疑を交わす、という業界用語。「ぶらさがり」の回数削減をめぐっては、首相側と記者会が対立している。2006年10月30日付け「毎日新聞(夕刊)も「国民はメディアを通してもっと首相のことが知りたいのに」と何とも残念そうだ。

(続く)

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