東芝の「選択と集中」戦略 HD‐DVD撤退、フラッシュメモリーは新工場

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   互換性のない2種類の規格が対立していた新世代DVDで、東芝は「HD‐DVD」(HD)方式に対応した製品の開発・生産を中止し、録画・再生機の販売は2008年3月末で打ち切ると発表した。東芝の撤退で「消費者不在」と指摘されてきた規格争いは決着し、ソニー松下電器産業などが推進する「ブルーレイ・ディスク」(BD)に一本化される。

ソニーのストリンガー会長がトップセールス

HD-DVD撤退による損失は数百億円規模だ(07年10月撮影)
HD-DVD撤退による損失は数百億円規模だ(07年10月撮影)

   東芝の西田厚聰社長は「顧客を考えると苦渋の決断だが、これ以上継続すると、消費者や経営に大きな影響を及ぼす」と説明した。HD対応機は2006年3月の第1号発売からわずか2年で市場からほぼ姿を消す。

   07年の年末商戦で日本ではBD対応機が90%超のシェアを占め、HDを圧倒した。原動力となったのはBD陣営の中核であるソニー。かつての家庭用ビデオの規格争いではベータ方式に拘って苦杯をなめた。新世代DVDは「雪辱戦」と位置付け、松下、シャープ、日立製作所などを次々と陣営に引き入れ、強力な販売グループを構築したことが功を奏した。

   東芝のHD撤退の最終的な引き金になったのは、米映画大手ワーナーブラザースの離反だった。07年12月中旬、米大手映画会社で唯一、HDとBDにソフトを供給してきたワーナーから、「BD一本化」への方針転換を示唆する電話が東芝に入った。東芝は「寝耳に水」(幹部)の知らせを受け、ワーナー引き留めに走ったが、ワーナーは08年1月4日にBD支持を表明した。

   このワーナーの切り崩しでは、ソニーのストリンガー会長が活発に動いた。同会長は米3大テレビネットワークのCBSの元社長。ソニーでも長く映画事業に携わり、豊富なハリウッド人脈を持つ。自ら映画会社を行脚し、ワーナーからBD支持を引き出すことに成功した。東芝幹部は「ソニーのトップセールスがBD勝利の流れを作った」と認める。

東芝の損失額は数百億円規模

   撤退に追い込まれた東芝の損失額は数百億円規模とみられている。ただ、東芝の西田社長は「一日も早い意思決定が必要だった。状況の変化には機敏に対応する」と早期撤退の必要性を強調した。ソニーが1975年に「ベータ方式」のビデオを発売してから、88年の「VHS方式」併売に踏み切るまで13年を要している。これに対し、東芝はHD事業に発売からわずか2年で見切りをつけたわけだ。

   西田社長は2005年の就任以来、成長分野と位置付ける原子力や半導体には重点投資する一方、大胆なリストラを断行し、「選択と集中」を加速してきた。HDでも判断が注目されたが、撤退と同時に総額1兆7000億円を投じてフラッシュメモリーの新工場を2カ所に建設することも発表した。「HDの傷口を最小限にとどめ、事業の集中を急ぐべきだ」との判断とみられ、メンツを捨てて早期撤退を決断し、名より実をとった格好だ。

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