住友不動産安藤太郎氏 98歳にして取締役退任のなぜ

2008/5/13 18:36

   住友不動産の経営トップとして34年にわたって実質的に「君臨」してきた安藤太郎・取締役相談役が退任することになった。安藤氏は98歳。その高齢に驚かされるが、「2007年まではゴルフ場でもよく見かけた」(安藤氏と親交のある経済評論家)ほど元気。住友不動産も取締役の退任について「健康上の理由ではない」と話す。安藤氏に退任を決意させたものは何だったのだろう。

住友グループ、不動産業界の「顔」

安藤太郎氏が取締役相談役を退任することになった住友不動産
安藤太郎氏が取締役相談役を退任することになった住友不動産

   住友不動産は2008年5月12日、役員の人事内定を発表。このなかで取締役相談役の安藤太郎氏の退任が含まれていた。退任後は相談役に就任予定で、6月27日の株主総会後の取締役会で正式に決まる。

   退任の理由について、住友不動産は「健康上の理由ではありませんが、高齢のためご家族もからだのことを心配されていますし、本人からの申し出もあってそうなりました」(広報第一部)と説明している。なにしろ98歳の高齢だ。安藤氏の出社のペースが減って、この1年は出社できないことが多くなっていたことは確かなようだ。

   安藤氏は、旧住友銀行(現三井住友フィナンシャルグループ)の副頭取から1974年に住友不動産社長に就任。85年から94年には会長を務め、相談役に退いた後も07年6月まで代表権をもっていた。

   第1次、第2次オイルショック時、赤字に陥っていた住友不動産を黒字化して存亡の危機を救った「救世主」、「中興の祖」と崇められ、同社における功績は計り知れない。会長、取締役相談役に就いてからは、「会社の執行は現経営陣に任せて、財界や業界のために尽くしていました」(広報第一部)と話している。

   そればかりか、住友グループの長老として、また不動産業界の「顔」としても貢献。業界団体の高層住宅管理業協会では、1979年の協会発足時からいまもなお会長職にある。

(続く)

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