2024年 4月 19日 (金)

日本経済、ホントはもう不況ではないのか? 値上げラッシュ、剥げ落ちる円安効果、スダグフレーションの指摘も...

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   日本経済の景気後退が懸念されている。どの経済指標もあまり芳しくなく、エコノミストらの表情は沈みがち。なかには、不況にもかかわらず物価が上がり続ける状態の、「スタグフレーション」になりつつあるとの指摘もある。

   安倍政権に代わって以来、市場では積極的な経済政策がもてはやされてきたはずだが、日本経済はいつの間にか不況の淵に立たされているようだ。

景気のピーク「1月だった公算が大きい」

ちっとも生活が楽にならない!ホントはもう「不況」では...
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   内閣府が2014年10月8日に発表した9月の景気ウオッチャー調査(街角景気)によると、足もとの景況感を示す現状判断指数は47.4で、前月から横ばい。景気の良し悪しの境目である50を下回ったままだ。

   また、2~3か月後の景気を占う先行き判断指数は前月比1.7ポイント低下の48.7と、4か月連続で悪化した。寄せられたコメントには、「景気回復の話題や実感は都市部や大企業だけで、逆に地方や中小企業は消費税増税や値上げラッシュで以前より悪化しているように感じられる」(北関東の高級レストラン)などがあった。

   ただ、内閣府は基調判断を、8月の「緩やかな回復基調が続いており、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減の影響も薄れつつある」に据え置いた。

   その前日に発表した8月の景気動向指数(CI、速報値、2010年=100)は、景気の現状を示す一致指数が前月に比べて1.4ポイント低下し、108.5だった。低下は2か月ぶりだが、内閣府は景気の基調判断を4か月続いた「足踏みを示している」から、「下方への局面変化を示している」に下方修正した。

   消費税率が8%に引き上げられた4月、政府や多くのエコノミストらが「駆け込み需要の反動減は徐々にやわらぐ」とし、7~9月期には再び景気が上向くとみていた。

   ところが、8月の景気動向指数では、数か月後の先行きを示す先行指数も1.4ポイント低下の104.0だった。そこからはとても明るさはみえてこない。

   もちろん、これらの結果だけをみて景気が後退局面に入っているなどと、軽々な判断を下すことはできないだろう。しかし、第一生命経済研究所経済調査部の主席エコノミスト、新家義貴氏は「少なくともCIから見る限り、足もとの景気が持ち直しているという姿はうかがえない」という。

   新家氏は8月の景気動向指数を受けて、「CI一致指数は2014年1月(および3月)をピークとして8月までで合計6.1ポイントも低下しており、低下傾向が鮮明だ」とし、「今年1月をピークに景気後退局面入りしている公算が大きい」とみている。

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