韓国で「核武装論」勢いづく 大手紙論説主幹も「選択肢」主張

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   核実験に成功したと主張する北朝鮮と隣り合わせの韓国は、日本よりも核の脅威を差し迫ったものだと考えている人が多い。

   それでも大手メディアは核武装論には慎重な立場だった。だが、この立場が覆される日も遠くはなさそうだ。三大紙の一角、朝鮮日報の論説主幹が、ある一定の環境に晒されれば、「韓国もすぐに核武装するという事実を予告すべき」だと主張したからだ。

  • 金正恩第1書記が潜水艦の弾道ミサイルの発射実験に立ち会ったとされ、韓国世論の核武装論を加速させている。写真は5月9日付の労働新聞に掲載されたが、韓国メディアからは「合成説」が出ている
    金正恩第1書記が潜水艦の弾道ミサイルの発射実験に立ち会ったとされ、韓国世論の核武装論を加速させている。写真は5月9日付の労働新聞に掲載されたが、韓国メディアからは「合成説」が出ている

米国の核抑止力が実効性なくなったら「核武装の選択権」宣言

   この主張を展開したのは、楊相勲(ヤン・サンフン)論説主幹。2015年5月21日に朝鮮日報のウェブサイトに掲載されたコラムで、北朝鮮の核の脅威に言及する中で、韓国の核武装の可能性についても触れた。コラムでは、北朝鮮はさらに核実験を重ねて核ミサイルを実戦配備した後に、2010年に北朝鮮からの砲撃に見舞われた延坪島(ヨンピョンド)に代表される「西海5島」のような場所で局地挑発を繰り広げる可能性が高いといった専門家の見方を紹介。

   北朝鮮メディアが水中ミサイルの発射現場をタバコを持ったまま視察する金正恩第1書記の写真を大きく報じるなど、北朝鮮がいつ核を使うか分からないといった恐怖心を煽る戦略をとっているとも分析した。

   これに対して、朴槿恵(パク・クネ)大統領が防護策として主張するミサイル先制攻撃やミサイル防衛では現実的には対応不可能だとした。楊氏によると、こういった状況は軍事衝突につながりかねない「恐怖の不均衡」で、「恐怖のバランス」を取るためには、有事の際には正恩氏を含む指導部を「最優先」に「必ず」排除する方針を対北朝鮮抑止政策の第1の軸に据えるべきだと主張。続く「第2の軸」が核武装の議論だ。具体的には「核武装の選択権を持つこと」を主張しているが、その内容は前提条件が多く、多少複雑だ。韓国に対する現状認識は「核不拡散を徹底的に守るだろう」というものだが、「今後、北朝鮮が核を背負って挑発してきたとき、米国の核抑止が実効性がないことが確認された場合」に限って「韓国もすぐに核武装するという事実を事前に予告するべきだ」としている。具体的な目安としては、

「北が4回目の核実験をして、核ミサイル実戦配備が確認された瞬間」

を挙げ、韓国も一度核開発に乗り出せば容易に核武装が可能だと主張した。

「月城(ウォンソン)原子力発電所の重水炉を使用すれば、核武装には2年もかからない。技術的な制約もない。私たちの技術水準では、核実験も必要ない」

世論調査では7割が核武装に前向き

   日本ではあまり知られていないが、韓国世論は核武装にはきわめて前向きだ。韓国のシンクタンク「東アジア研究院」(EAI)が行った世論調査によると、04年には核武装への賛否が49%ずつで拮抗していたが、翌05年には賛成の割合が67%に急増。しばらくは65%前後で推移してきたが、13年には73%、14年には69%と高い水準が続いている。13年に急増した背景には、12年には北朝鮮は4月、12月の2回にわたって事実上の弾道ミサイル発射実験を行ったことがあるとみられる。

   こういった世論にメディアがブレーキをかけていた側面もあったが、世論はさらに北朝鮮の「核の脅威」を意識させられることになりそうだ。韓国メディアは6月3日、米上院で審議されている国防授権法案で、北朝鮮が「核武装国(nuclear-armed country)」と表現されていることをいっせいに報じている。これまでの「核保有国(Nuclear Weapon State)」という表現とは異なるものの、「一部からは、米国議会が北朝鮮を事実上の核保有国と見なし始めたのではないか、という解釈が出ている」(朝鮮日報)。こういった動きが核武装論をさらに勢いづかせる可能性は高い。

   ただ、現時点では、大手紙で核武装論が主張されることは珍しい。例えばソウル新聞は6月4日付の論説で、前出の「恐怖のバランス」を追及するために核を保有することは「私たちの核技術力をもってすれば可能」だと論じたが、「韓米同盟の瓦解まで覚悟していない限り、不可能だ」とも指摘。現実的には困難だとの見方を示している。

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