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テレビウォッチ > 私見「クローズアップ現代」
溶ける「ヒマラヤ」 災害防止に挑む日本チーム東南アジア13億人の飲料水を供給しているヒマラヤ氷河。温暖化でその氷河が急速に溶け始め、できた氷河湖が決壊の危機にあるという。 氷河の80%が消失するヒマラヤ氷河の現状と、決壊寸前というエベレスト南麓のイムジャ氷河湖に観測・警報システムを構築した日本人研究チームの動きを取材した。 「ゴー、ゴーと音を立てながらとけているんですよ、今までこういうことはなかった」。75歳で2度目のエベレストの登頂を無事果たした三浦雄一郎がヒマラヤでの体験をこう話した。 インダス、ガンジス、長江など9つの大河の源流であるヒマラヤ氷河が、世界の氷河の中でも最も早い速度で融解が進んでいるという。その速度は、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)によると、「現在のペースで気温上昇が進めば2035年にはヒマラヤ氷河の80%が消失する」とか。 氷河湖決壊で21人死亡もなぜ、ヨーロッパアルプスの氷河などより、ヒマラヤ氷河の融解が急速に進むのか。総合地球環境学研究所の中尾正義名誉教授は、アジア特有の気候と関係があると、次のように説明する。 「ヨーロッパアルプスの氷河は冬の間の降雪で氷河が拡大するが、アジア特有の夏のモンスーンによる雨が、ヒマラヤの場合は雪となり氷河が拡大してきた。それが、温暖化によって雪が雨に変わるようになった」 恐ろしい話だが、差し迫った問題はその融解水で出来た氷河湖の決壊。既に、ブータンのルゲ氷河湖が1994年10月7日に決壊、洪水が発生し21人が死亡している。 氷で堰き止められ決壊の危機にさらされている氷河湖が現在、ヒマラヤには9000か所に達しているという。その1つで、もっとも決壊の危険が高いと言われているイムジャ氷河湖に2008年4月下旬、日本の研究チームが入山した。 地球環境学の専門家で、慶応大の福井弘道教授をリーダーとするチーム。目的は、氷河湖の観測・警報システムの構築。決壊の危険をいち早く察知し、流域の集落に携帯電話やパソコンで知らせ、災害を食い止めようという狙いだ。 科学技術文明が招いた、計り知れない温暖化の影響。現実の問題として自然界から突き付けられているにもかかわらず、エゴをむき出しのCO2削減交渉。 7月の洞爺湖サミットは、日本のリーダーシップは勿論、アメリカ筆頭に大国の姿勢が試される。 モンブラン *NHKクローズアップ現代(2008年6月23日放送) ads by Overture
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