2020年 1月 28日 (火)

エレクトロニクス

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現状

日本の半導体業界、再編完了し、業績も回復

  日本のエレクトロニクス産業のうち、代表的な半導体(セミコンダクター)業界の2002年度生産額は経済産業省によると3兆9713億円で、従業員は17万5000人だ。
半導体のうち、「DRAM」と呼ばれる汎用メモリー事業は、かつてはNEC日立製作所三菱電機富士通東芝の5社が手がけていた。しかし1999年にNECと日立が合弁でDRAMの専業会社を設立した。現社名はエルピーダメモリという。残る3社はDRAM事業から撤退した。

「フラッシュメモリー」などでも生産統合の動き

  一方、高度なデータ処理を行う「システムLSI」という半導体に関しては、日立と三菱電機が合弁会社「ルネサステクノロジ」を2003年に設立した。半導体の世界ランキングではベスト3に入る大企業だ。NECはシステムLSIなどの高付加価値の半導体部門を02年に分社化し、「NECエレクトロニクス」とした。これ以外の富士通と東芝、ソニー松下電器産業は社内の事業部でシステムLSIを生産している。富士通はこのほか、携帯電話などに使う「フラッシュメモリー」に関して、米AMDとの間で共同出資会社「FASL LLC」を設立し、フラッシュメモリーの生産を統合した。
また、ソニーと東芝、米IBMは「セル」(CELL)と呼ばれる次世代の半導体を共同開発中だ。このセルは映像処理能力で優れており、インテルが現在提供中のパソコン向け半導体を映像面では凌駕するような設計にしたい考え。セルを薄型テレビやDVDレコーダーなどのデジタル家電の中に組み込み、超高速で映像処理が行えるようにしていく方針だ。

各社とも前向きな投資に乗り出す

半導体の最新製造ライン(ルネサステクノロジの工場で)
半導体の最新製造ライン(ルネサステクノロジの工場で)

  日本の半導体業界は海外勢に押されて長く低迷が続いた。しかし抜本的な事業統合を行ったことに加えて、2003年ごろからデジタル家電向けの需要が急拡大しており、業績が回復しつつある。パソコン用メモリーとして使われるDRAMのエルピーダメモリに至っては証券市場へ上場を果たしたほどで、回復ぶりが著しい。加えて、各社は前向きな投資に乗り出している。エルピーダメモリの場合、2004年から数年間で4500-5000億円程度の設備投資を行う。デジタル家電や携帯電話に使うためのDRAMを大量生産していく方針だ。
携帯電話やハードディスク付きDVDレコーダーの内部は、半導体の塊といっていいほどで、さまざまな半導体が使われている。特に携帯電話では高度な機能が要求されているため、システムLSIも多層にパッケージングする技術や、多くの半導体を一つの部品にまとめる技術など、高度な部品作りが要求されている。

日本勢は微細加工技術の分野で強み持つ

  こうした要求に応えられるのは日本の半導体メーカーだ。きめ細かく要望を聞いた上で、微細加工技術をフルに生かし、改善を徹底的に行う。こうしてできた半導体が、携帯電話などの中で活躍しているのだ。今後、世界の半導体業界では、回路線幅がより狭い半導体の開発が進んでいく。この幅が狭ければ狭いほど、半導体が小さくできるため、各社は開発にしのぎを削っている。日本勢はこうした微細加工技術の分野で強みを持っているため、今後の競争を有利に展開できるとの見方が一般的になっている。

自動車分野など新たな市場開拓に向かう

  一方、日本の半導体メーカーは、従来から需要が多かった家電分野だけでなく、自動車分野などの新たな市場を開拓しようとしている。自動車分野では近年、エンジンやタイヤなどを制御するために半導体が大量に使われている。ルネサステクノロジなどはこうした状況を好機ととらえ、自動車向け半導体の拡販をねらっている。高温にも耐える品質が必要であることから、日本メーカーにも十分に出番があるとみられている。 また、微細な電子部品の需要も今後増えそうだ。日立製作所は最小で0・3ミリ角のICチップ「ミューチップ」を開発した。これは「ICタグ」(電子荷札)と呼ばれている。これをさまざまな商品に取り付けることにより、商品の流通履歴を把握することができるようになる。

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