2024年 4月 30日 (火)

大赤字の新銀行東京 石原3選最大の障害

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石原都知事の3選が生き残りの条件

   07年2月12日付の日本経済新聞は、「『新銀行東京』再建へ経営陣刷新、都知事選の争点に」と、新銀行東京が再建計画づくりに着手した、と報じた。経営陣を刷新し、08年3月期の黒字化目標を1~2年先送りする方向で金融支援などを検討するという。
   新銀行東京は「当行に取材があったわけではなく、(日経の)憶測に基づくもの。とくにコメントすることはない」としている。
   新銀行東京にヒト(職員の出向)、モノ(店舗網)、カネ(出資)を提供し、協力関係にある東京都内の信用金庫のあいだでも、「いまだに『石原銀行』と呼ばれているように、石原都政のアダ花になっちゃうよ」(大手信金の役員)と、銀行の生死と石原都知事の再選は一蓮托生だとの話でもちきりだ。
   経営資源を「中小企業に特化する」というが、それではこの2年間と変わらない。そもそも同行は、取引先の開拓も信金からの紹介で広げている。それにもかかわらず、「『正常先でないと受け付けない』とか、『段階的に保証料をつけて企業を選別する』とか、注文が多すぎる」と、大手信金の役員は憤慨する。

   正常な融資先であれば、自分たちで融資したほうが収益なるのだから、わざわざ他行に紹介などしないし、「(段階保証料については)企業によっては1%も乗せてくる。それでは企業のほうからお断りだって言いますよ。10社紹介しても取引するのは、1、2社あればいいほうじゃないですか」と、別の大手信金の幹部は相手にもしない。
   その幹部は「とにかく高飛車で、殿様商売そのもの。(石原都知事)態度といっしょだね」と続ける。
   もはや信金にも見放された状態では自力再建などおぼつかない。日経の指摘どおり、4月の選挙ではこの新銀行の経営は争点になることは間違いないだろう。石原都知事が再選すれば、しばらくは現状のまま。たとえ再選を果たしても、黒字化への道は厳しい。となれば、新銀行を待ち構えるのは買収しかない?

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