2019年 8月 18日 (日)

農水省が「油減量作戦」 ダイエットではない「その目的」

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   「油分の使用を減らそう」と農林水産省がある作戦に「本腰」を入れることになった。目的はダイエットではなく、ついに大台40%を切った食料自給率(カロリーベース)の向上にあり、対策の柱の1つは「食育」だという。油減量と自給率と食育にどんな関係があるのか。

ついに自給率40%の「大台」割れ

日本の食料自給率が低下している
日本の食料自給率が低下している

   農水省が自給率向上の緊急対策を公表したのは2007年9月末だ。集中的に対策に取り組むべき4品目として米や油脂などが「名指し」された。「総花的」でなく4品目に絞るのは、農水省食料企画課によると「危機感を反映した今回の対策の特徴です」。

   農水省が「危機」を感じたのは、8月発表の06年度食料自給率だ。05年度まで8年連続で40%を維持していたが、39%と「大台割れ」した。05年春に設定した「食料・農業・農村基本計画」で15年度に自給率を45%へ引き上げる目標を立てたが、出端をくじかれた形だ。

   自給率が下がるということは、輸入食品に頼る割合が増えたということだ。なぜ自給率を上げようとしているのか、について若林正俊農水相が自身のホームページで説明している。欧米諸国に比べ日本の自給率が「きわだって低い」ことを指摘し「世界的不作で日本が必要とする食料を輸入できなくなることも考えねば」としている。

   油減量を目指すのは、油脂類だけの自給率は4%と極端に低いため、油脂使用量を減らして自給率への「マイナスの影響力」を小さくするのが目的だ。農水省の緊急対策資料によると、業務用の油物を揚げる際、油を節約できる機械開発を「食品産業界へ働きかけ」、劣化しにくく油交換が少なくて済む油開発も「製油業者等へ働きかける」そうだ。

   食料企画課は、「油減量」のため「食育」も柱の1つに据えている。食育とは、安全な食品選びから健康的な食生活、伝統的食文化、農業、環境問題まで幅広い視野を一人ひとりが身に付けようという活動だ。健康的な食生活への理解が深まれば、油脂のとり過ぎを自然と押さえるようになる、という訳だ。

   しかし、「食育」を促進するのも簡単ではない。国は06年に「食育推進基本計画」をつくり、厚生労働省や文部科学省なども含め横断的に取り組んではいる。それでも「食育」は、対象とする「守備範囲」が広いこともあり、まだ漠然としたイメージしか持っていない人が多いのが現状だ。「子供が学校で学ぶもの」という印象も根強い。

   食品会社「日本ケロッグ」が07年6月に公表した食育に関する600人アンケート調査では、小学生の母親たちの6割が「自分たちには食育は必要ない」と「自信たっぷり」なことが分かった。一方、「親たちに食育が必要」と感じている学校栄養士は8割に及んだ。食育について、分かったつもりでも実は理解できていない大人が多いことがうかがえる調査だ。

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