2020年 7月 15日 (水)

枝川二郎の「マネーの虎」
投資銀行のビジネスモデル破たん、絶滅危機

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   ウォール街の投資銀行が絶滅の危機に瀕している。業界第4位のリーマン・ブラザーズが倒産したと思ったら、メリルリンチがバンク・オブ・アメリカに買収されることが決まった。悲観論者で知られる、エコノミストでニューヨーク大学教授のヌリエル・ルービニ氏は、数年前から「投資銀行のビジネスモデルは破たんした。独立系大手投資銀行はすべてなくなる」と主張していたが、時代はまさに彼の予言どおりに進んでいるようにみえる。

リスク管理の不備が落とし穴

   なぜ、投資銀行というビジネスモデルが破たんするに至ったのか? これには「過小資本」「ブラックボックス化」「短期的な人事考課」・・・というような、さまざまな要因が絡みあっている。しかし一つに絞るとすれば「リスク管理の不備」をあげるべきであろう。具体的に説明しよう。

   投資銀行は自分自身で多額の高リスク商品(株式、債券、デリバティブ・・・etc)に投資している。これらのリスクを管理するためには、商品の価格が将来どのように変動していくかを予測することがカギとなる。そのために数学の専門家を揃えて、金融工学を駆使したモデルをつくり上げた。

   しかし、じつはこれが欠陥だらけだった。まず、前提が甘い。将来を予測するベースとなるのは過去のデータだが、仮に過去に変動が少なかったからといって将来が安定的である保証は何もない。1987年のブラックマンデー以降の20年間は、アメリカの株式や不動産市場は、紆余曲折はあったにせよ、基本的に順風満帆の状況だったため、将来の予測がどうしても甘いものになってしまった。

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