2024年 4月 19日 (金)

妻から夫への暴力「逆DV」 実際の被害者はかなり多い?

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   妻から夫への暴力を指す「逆DV」が、クローズアップされてきている。全国での相談例は、せいぜいDV全体の1%に過ぎないが、相談しにくいことからなかなか表面化しないらしい。本当はかなり多いのか。

「凶器を突きつける」「首をしめる」

   ネット上で検索すると、夫婦間の「逆DV」で悩むケースがいくつか見受けられる。

   Q&Aサイト「お悩み掲示板」では、カッとして夫を叩く妊娠7か月の妻の悩みが綴られていた。この妻は、ケンカになると物を投げるほど凄まじいといい、夫がアザ、傷だらけになるというのだ。ところがだ。

「泣きたいのは旦那のほうなのに‥全く私をせめないんです」

   暴力の翌日、傷だらけの夫を見て涙が止まらなくなるが、それでも自分を抑えられない。この妻は、元彼や親から暴力を受けたことがあり、友人から、そういう経験がある人は自分も暴力を振るいがちと警告されていたという。妊娠なのでイライラするのかと思いはするものの、病気なのかとも悩み、「旦那のことは本当に好きなんです。自分がわかりません(/_;)」。

   こうした逆DVは、徐々にではあるが、増加傾向にある。

   内閣府のまとめによると、2002年度に全国で146件、0.4%の相談だったのが、07年度には、442件、0.7%へとアップしている。内閣府独自の調査では、1、2度のケースも含めDVの被害を受けたと答えた男性は、男性全体で05年の17.4%から、08年には17.8%になった。

   東京都では、さらに突っ込んで、逆DVの具体的ケースまで初めて調べた。都男女平等参画室によると、08年7~9月に各相談窓口に寄せられた男性からのDV相談は、自らの暴力のケースが6割だったのに対し、妻からの暴力のケースが4割も占めた。そのうち、身体的暴力が7割余あり、「殴る」が最も多く、「凶器を突きつける」「首をしめる」と事件になりかねない回答もあった。精神的暴力は9割余であり、最多が「怒鳴る」「脅す」で、「携帯電話のチェック」「外出制限」などとの回答も挙げられている。

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