2024年 5月 3日 (金)

APEC記者たちの「不自由な取材」 情報源はほとんど専用サイトだけ

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自由に取材できた唯一の公式イベントが菅首相会見

   行事ごとに「取材枠」が指定されており、「カメラ代表取材 ペン代表取材」「ホスト(公式映像)のみ」といったように、ほとんどのメディアにとっては、実際には取材できないケースが多い。代表取材者に選ばれた場合も、IMC内の「プールデスク」と呼ばれる場所に集合し、担当係官に先導されて取材現場に向かうという形だ。菅直人首相が首脳会談を行った後には、外務報道官がブリーフィングを行うなどしたものの、やはり現場での自由度は低い。

   IMC内のモニターには多くの記者が集まり、熱心にメモを取る様子も見られた。一部の記者からは、「IMCから出てない!」という声も漏れていた。

   だが、突然の取材の機会が訪れることもある。11月13日午後、国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事が予告無しにIMCを訪問し、主に欧米メディアが同氏の周りを取り囲んだ。だが、人だかりの中心が、一体誰なのか分からないままだったメディアも多かったようで、

「人だかりに訳も分からずに集まっているだけだろう。うちは、こんなの撮っても仕方ない」

という冷ややかな声もあった。

   また、IMC内の展示ブース「ジャパン・エクスペリエンス」には、10年度のミス日本グランプリの林史乃さんが登場。海外メディアが、熱心にシャッターを切っていた。

   APEC期間中、自由に取材できたほぼ唯一の公式イベントが、「横浜ビジョン」発表後の菅首相の記者会見だ。立ち見を余儀なくされるペン記者も多く、カメラマン用の撮影台に座ってメモを取る記者が続出。会見中「押すな」「通せ」といったやりとりが多く見られた。

   もっと自由な取材をしたいと記者は思っているのではないか、といくつか外国メディアに聞いてみたが、「会社の方針として(外部には)話せない」などと断られた。

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