2019年 12月 8日 (日)

米アップルに見放されて破たん、上場廃止 携帯「マナーモード」生みの親のシコー

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   携帯電話のバイブレーター用の精密小型振動モーターを開発するなど携帯電話向けの受注で業績を伸ばしてきた「シコー」が、東京地裁に民事再生法の適用を申請して破たんした。負債は2012年7月末時点で約85億945万円。9月11日には、東証マザーズを上場廃止になる。

   小型振動モーターで実績を積んだ同社は、米アップルのスマートフォン「iPhone」に採用されたことで2010年12月期には過去最高の約140億円の売上高を計上したが、そのアップルに見放されて資金繰りが悪化した。

アップルからの受注で10年12月期には過去最高の売上高

携帯電話のマナーモードやカメラに使う小型モーターで業績を伸ばしたが…
携帯電話のマナーモードやカメラに使う小型モーターで業績を伸ばしたが…

   シコーは1974年6月に創業。携帯電話のバイブレーター用の精密小型振動モーターを開発した「マナーモード」の生みの親で、携帯電話向けの受注で業績を伸ばした。中国にも進出し、同社が開発と設計を担当。製品は中国の子会社が生産した。

   東証マザーズには、2004年8月に上場。翌年には携帯電話のカメラに搭載し、焦点を合わせるのに使う「AFLモーター」の低価格化に成功し、アップルなどスマホ大手に販売を伸ばした。

   躓きは、2007年に手を出した「為替デリバティブ」にある。リーマン・ショック以降の急激な円高進行で評価損を抱えるようになり、断続的な赤字決算の要因となっていた。

   アップルからの受注で10年12月期には過去最高の約138億円の売上高を計上したものの、同社はその後もアップルからの大量受注に備えて中国・上海工場で労働者を大量に確保していた。

   ところが、11年9月にアップルが「iPhone4」をモデルチェンジした際に、同社は受注を打ち切られてしまう。上海工場は大規模なリストラを余儀なくされ、その結果、11年12月期の売上高は104億5700万円にダウン、最終損益は31億6900万円の赤字に転落した。

   最近では量産技術や価格競争で、中国や韓国勢に激しく追い上げられていたこともある。

   創業者でもあるシコーの白木学社長は、いわゆる「技術屋」で開発一筋の人。とはいえ、為替デリバティブに上海工場の人件費の上昇と、いずれも経営陣が先行きを読み間違えたことに変わりはない。

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