2024年 5月 4日 (土)

民主党、さらに混迷深める 「同意人事」と「参院選対応」で党内外から批判

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   参院選や国会同意人事の対応をめぐり、民主党がすっかり「股裂き状態」に陥っている。海江田万里代表は、野田政権時代に袂を分かったはずの「生活の党」の小沢一郎代表に接近し、党内の反発を呼びそうだ。その上、輿石東参院議員会長は、いわゆる「事前報道ルール」を盾に国会同意人事を受けない方針を主張。やはり党内でもルールの意義を疑問視する声がある上、共産党からも「子どもじみている」と批判される有様だ。

   国会同意人事が混乱に陥っている原因は、人事案が事前に報道された場合は案の提示を認めない、いわゆる「事前報道ルール」だ。この扱いについて、党内で態度が割れている。

共産・志位委員長「子どもじみたやり方だと思いますね」

   公正取引委員長の人事は2013年2月8日に政府から野党に対して提示される予定だったが、その1日前の2月7日、このポストに元財務事務次官の杉本和行みずほ総合研究所理事長(62)をあてる案が報道された。これを「抵抗戦略」に活用しようとしたのが輿石氏で、2月7日の会見で、

「常々私が言っているのは、情報管理をきちっとしようと。なぜこういう報道になったのか、それに対して政府はどういう対応をするかを含めて、少し、しばらくこちらでも見させていただく」

と、人事を受けないことを主張した。

   この対応には野党からも疑問の声が出ており、共産党の志位和夫委員長は2月10日の会見で、

「それしか抵抗することがないのかな、ということを言わなければならない。子どもじみたやり方だと思いますね。その方々のひとりひとりの人物評価をきちんとやって、そして冷静に評価し、対応すればいいのではないでしょうか」

と苦言を呈した。

海江田代表は「生活」小沢代表に「力添えを」

   この事前報道ルールのあり方については、民主党内でも温度差がある。細野豪志幹事長は2月12日の会見で、野党時代の自民党や、09年に与党になる前の民主党がルールを根拠に政権を攻撃してきたことを引き合いに出しながら、

「私も政府与党にいたときに、大変苦労した」
「同じ事を繰り返しても仕方ない」

と、ルールの存在意義に疑問を呈した。今回の同意人事についても、

「(事前報道)ルールが生きている以上、(報道が出た経緯について)調査ぐらいはしてほしい」

と述べ、落としどころを探っている様子だった。

   夏の参院選に向けても、党内が割れそうな予兆が出てきた。海江田代表は2月11日、3選を目指す平野達男前復興相(岩手選挙区)について、盛岡市内で記者団に対して生活の党・小沢代表について触れる中で、「力添えをお願いしたい」と発言。生活の党に対して独自候補擁立を断念するように求めた形だ。民主党内には、小沢氏をはじめとするメンバーの大量離党と12年12月の衆院選惨敗で「民主党は筋肉質になった」(長妻昭元厚労相)との声もあるだけに、小沢氏にすり寄るともとられかない発言は、反発を呼ぶ可能性がある。

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