2024年 5月 6日 (月)

「現代のベートーベン」佐村河内守がブーム 「Nスペ」で特集、音楽総合チャート2位に急浮上

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「1万枚売れれば大ヒット」のクラシックで12万枚突破

   「Nスペ」の影響は大きかったようだ。オリコンによると、最新の4月15日付週間ランキングで、2011年発売の「交響曲第1番《HIROSHIMA》」が前週の175位から一気に2位へ急浮上した。前週100位以下からのトップスリー入りは異例で、アルバム自体も2012年12月3位付で9位を記録して以来4か月ぶりの「ひとケタ」ランキングとなる。クラシックチャートではなくあらゆる楽曲の総合ランキングで2位なのだから、驚きだ。

   クラシック音楽業界の関係者に話を聞いた。この人物は「交響曲第1番《HIROSHIMA》」が発売されたと同時に購入したが、最初から爆発的にヒットしていたわけではなかったそうだ。発売後1年以上がたった2012年11~12月に、NHKやテレビ朝日の番組が佐村河内さんを取り上げ、その頃にオリコン9位に入っている。今回の「Nスペ効果」も合わせて、メディアによる露出が佐村河内さんの知名度アップと作品のプロモーションに貢献したのだろう。

   それを差し引いても、累計12万枚というのはクラシックの世界で驚異的数字と言えそうだ。前出の業界関係者は「1万枚売れれば大ヒット」と説明する。普段はコンサートに足を運ばないが「ちょっと興味がある」という潜在的クラシックファンが、テレビ番組で佐村河内さんのドラマチックとも言える人生や魂を込めた創作風景に触れ、アルバムを手にするパターンが急増したのではないかと推測する。

   音楽性も「音大には進まずに独学で作曲を学んだというが、とても聞きやすく、それでいて構成がしっかりしている」という。また「交響曲第1番《HIROSHIMA》」は、両親が被爆者、自身も被爆2世という生い立ちや、聴力を失った後に再起をかけた作品というテーマ性があり、「聞く人に鮮烈な印象を与え、ファンを広げていったのではないでしょうか」。

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