2024年 4月 17日 (水)

競技場のリプレー映像「混乱招く」として自粛要請 日本サッカー協会はなぜこんなことをするのか

今回の誤審でJFAは担当した審判の処分せず

   今回の誤審で、JFAは担当した審判への処分はなしとした。石井氏は「(チームの)コーチであれば、甘い対応だと批判してもやむを得ないかもしれません」とする。だが審判員の資格を持つ石井氏は、今回の裁定に理解を寄せる。「サッカー文化が根付いている欧州では、審判がミスして、例えば1試合出場停止のペナルティーを科しても復帰すれば、ファンは『またがんばってくれ』と受け入れる土壌がある。一方日本の場合、一度処分を受けると『誤審した審判』とのレッテルが張られ、後々までつきまとう風潮があります」と指摘する。そうならないために、「おとがめなし」と配慮したのかもしれない。

   サッカーには、誤審にまつわる有名なエピソードが少なくない。最近でも2012年のロンドン五輪サッカー女子決勝で、日本代表が対戦した米国の選手の「ハンド」とも見られるプレーが審判に見逃され、試合にも敗れて金メダルを逃した。こういった「悲劇」を生まないためにも、ゴールライン・テクノロジーの導入が急がれるが、費用がかかり過ぎるのであればビデオ判定が規定化できないものか。石井氏によると、FIFAで議論されたことはあるようだ。しかし、仮に導入されて試合中何度もビデオ判定が行われれば、そのたびにプレーが中断して進行を大いに妨げる恐れがあるという。例えば「要求できるのは1試合に1回だけ」といった制限を設ける手もありそうだが、今のところ議論の対象にはなっていないようだ。

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