2018年 7月 19日 (木)

優勝決めた「マー君の8球」は球史に残る? 楽天・田中「全部ストレート」に込めた意地

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   楽天がパ・リーグ優勝を決めた2013年9月26日の西武戦(西武ドーム)、4-3と楽天1点リードの9回、楽天・星野監督は"胴上げ投手"として、エース田中をマウンドに送った。しかし一打サヨナラのピンチを招き、西武の主軸を迎える。

   球場で、テレビの前でファンが手に汗しながら見守るなか、田中は開き直ったように絶妙のコースに150キロ超のストレートを連投。3、4番をまったく寄せつけず三振に斬り捨てる「マー君の8球」だった。ネット上でも「球史に残る」と感動を呼んでいる。

星野監督のごほうび"胴上げ投手"

   星野監督は、前もって胴上げ投手に指名していた通り9回の守りから田中をコール。これに合わせてNHKは放送中のニュースウオッチ9で中継を始め、わずか1点のリードながら、球場でも茶の間でも、楽天の初優勝への機運は最高潮に達していた。

   雰囲気の異様さからか、これまでの先発の時より、いくぶんか緊張しているように見える田中。西武先頭の鬼崎に内野安打、続くヘルマンに四球を与え逆転の走者まで許してしまう。さらに片岡の犠打で1死二三塁とされ、クリーンアップを迎える絶体絶命のピンチに立たされた。

   だが、これが「神の子」ともいわれる理由か、3番栗山には別人のような投球を見せる。初球、外角低めにストレート。審判の手が上がり球場はどよめく。NHKの中継の解説者、与田剛さんもほーっと声をあげた。2球目と3球目も同じコースに。栗山はいずれも見逃して三振に打ち取られた。夜のテレビのスポーツニュースで評論家らは「あのコースはどんな打者でも手が出ない」と口をそろえた。

「球史に残る」熱投と評価も

   難関は続く。4番浅村は今季、田中に強い。この試合では100打点目を記録した。

   初球は外角やや高めにストレート。浅村は待ってましたとばかりに振り回したが当たらない。2球目は外の低めに外れるボール。3球目のストレートは真ん中高めに来たが浅村は首をすくめるようにして見送りストライク。4球目が外に外れてカウント2-2からの5球目。外角低めに滑るように走ってきたストレートを空振り。栗山とともに1球もバットに当たらなかった。田中はマウンドで両手を天に突き上げた。

   田中は試合後のインタビューで、狙われやすいストレートを続けたことについて「引いたら負けだと思ったから」と話した。田中は、無走者→得点圏に走者→満塁の順で被打率が低い。それは走者が出るとギアを上げるため。「ギアは自分で上げたし、自然と上がる部分もあった。その両方」と9回の登板を振り返った。この日はギアチェンジで、コントロールの精度をトップに上げた。

   球史では、1979年の日本シリーズで広島カープの江夏豊投手が見せた熱投「江夏21球」が有名だ。ネット上では、「マー君の8球」も球史に残る、といった指摘も寄せられている。

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