2024年 5月 1日 (水)

「都知事選にビートたけし出馬」報道過熱 本人は「やるわけないっての」と苦笑するが…

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   猪瀬直樹東京都知事の辞任表明を受けて、注目は早くも後継者争いに移った。今のところ誰も正式に出馬を表明していないが、報道では候補者予想が騒がしくなっている。

   知名度の高い政治家やキャスターの名前が挙がるなか、一部マスコミが「大穴」とその名を出したのが、ビートたけし氏。本人は「やるわけないっての」と否定するが、「まさか」の事態が起きるのか。

記事の「永田町関係者」は「知らねーもの」

「世界のキタノ」が都知事の椅子に座る日が来るか
「世界のキタノ」が都知事の椅子に座る日が来るか
「混迷都知事選レースにビートたけし急浮上!?」

   「週刊文春」2013年12月26日号は、こんな見出しの記事を掲載した。大部分は猪瀬知事辞任と、衆院議員を辞職したばかりの東国原英夫氏の動向に焦点を当てている。今のところ東国原氏本人は「予定なし」と話しているが、知人は「出馬あり」という趣旨の発言をしているそうだ。だが同誌の読者アンケートでは不人気で、92%が「都知事にふさわしいとは思わない」と回答したという。

   記事はさらに続く。自民党幹部が「ウルトラCとして、ビートたけしは面白いと思っている」とコメントしたというのだ。2020年の東京五輪に並々ならぬ情熱を持ち、官邸の「アジア文化交流懇談会」の委員としても活動した。「あり得ない話じゃない」というわけだ。

   12月21日付のスポーツニッポンは、さらに踏み込む。同紙の独自取材として「ビートたけしの名前が永田町で急浮上している」というのだ。政治評論家の浅川博忠氏は、自民党の候補として前参院議員の舛添要一氏と、現職の参院議員・丸川珠代氏が本命とする一方で、たけし氏が出馬に意欲的という話を「聞いたことがある」とし、自民が舛添、丸川両氏に断られたら「たけしさんにのる可能性はある」と指摘した。

   また「永田町関係者」の情報として「10日ほど前、周囲に『オレやろうかな』とかなり真剣に話していた」と報じ、弟子の東国原氏には「都知事選には出るな」と指示したそうだ。

   本人は12月21日放送の「情報7daysニュースキャスター」(TBS系)に出演、冒頭で「私も大変なんですよ」と切り出し、スポニチの報道を取り上げた。記事中の「永田町関係者」は「永田町、知らねーもの」、また「10日前」は「米国でゴルフやってた」とけむに巻いた。さらに「今日サウナ行ったら『タケちゃん、がんばってね』『俺が(選対)本部長やりましょうか』って声かけられたよ」と明かしてスタジオは笑いに包まれた。「選挙に出るわけがない」というトーンだ。

「出馬したら当選間違いない」

   だが本人が否定しても、「たけし出馬説」はやまない。12月22日付のサンケイスポーツで都知事選を予想した政治評論家・有馬晴海氏は、「大穴中の大穴」としてその名を挙げた。政治の素人ではあるが、「出馬した場合、当選するのはほぼ間違いない」とまで言い切ったのだ。

   ほかに候補者とされる中には、安藤優子氏や滝川クリステル氏といった女性キャスターが含まれている。丸川議員も元テレビ朝日のアナウンサーで、やはり「可能性あり」とされる小池百合子・衆院議員も「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で初代キャスターを務めた。こうした流れから、12月22日放送の「サンデージャポン」(TBS系)では、番組進行役のTBS・田中みな実アナまで「(出馬)どう?」と促され、出演していた西川史子さんに「誰でもいいの」とキツいひと言をもらっていた。

   一部では少々「悪ノリ」が見られるようだが、これまで報道で「候補」とされた下村博文・文部科学相や橋本聖子参院議員、丸川議員がそろって「意思はない」「難しい」と答えたという。一方で、2012年の都知事選に立候補した弁護士の宇都宮健児氏は、フリージャーナリストの取材に対して「多くの市民の方々の応援をいただけるのならば、それに応える覚悟はあります」と出馬に意欲を見せた。宇都宮氏は前回、「脱原発」を掲げて共産党や社民党の支持を受け、猪瀬氏に次ぐ2番目の得票を得ている。

   国政では他党を圧倒する自民党が、都知事選で有力な候補者が立てられないとなると一大事。今のところ「身内」の議員から色よい回答が返ってきておらず、「たけし推し」が、もしかすると…。

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