2024年 4月 30日 (火)

「花子とアン」で注目集める「白蓮駆け落ち事件」の真相 スキャンダル大スクープは朝日への「リーク」だった

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ライバル紙記者、朝日の「裏切り」に驚く

   駆け落ちまでの経緯は、ライバル紙である大阪毎日新聞でも掴んでいたようだ。

   元朝日新聞記者、今西光男氏の「新聞 資本と経営の昭和史」には、

「朝日の記事に驚愕したひとりが、大毎の村島帰之記者だ。(略)新人会の創立者のひとり、赤松克麿とも親しく、竜介と白蓮の二人の恋も早くから相談を受けていた。村島は事件の経緯を承知していたが、記事にしなかったため、社から叱責された」

と書かれている。

   また、村島記者は「赤松克麿氏は参謀長として宮崎竜介氏を助け、事件発生とともに各社にいる新人会係の記者と連絡をとり、その真相を正しく報道するよう申し合わせあり。余もこれに参画していた。しかるに、朝日のHら裏切り、スクープとなり、余は面目を失墜す」との備忘録を残しているという。

   龍介の手記と照らし合わせれば、Hとは早坂記者だろうか。赤松は朝日による「抜け駆け」を遂行させるために、他記者へ連絡を取っていたとも考えられる。

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