2019年 1月 22日 (火)

社員の発明は誰のもの?特許は? 「企業のもの」に法改正する動き

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富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   政府は、社員が仕事として開発した「職務発明」の特許を社員のものとする現行制度を改め、条件付きで企業が持つように法改正する方針を打ち出した。2014年6月に決めた「骨太の方針」に盛り込まれ、来年の通常国会にも特許法改正案を出す方針だ。

   ただ、社員の発明への意欲をそがないかといった懸念も出ており、具体的な条件を巡って、議論は難航も予想される。

「中村訴訟」、世間が注目

「社員の権利」と「会社の権利」、揺れる日本の「ものづくり」(画像はイメージ)
「社員の権利」と「会社の権利」、揺れる日本の「ものづくり」(画像はイメージ)

   特許法では、社員が会社の設備を使って発明した場合も、特許は社員の側に帰属するとされていて、特許を企業が使う場合、発明を行った社員は「相当の対価」を受け取る権利があるとされ、その対価は企業と社員の話し合いにゆだねている。

   ただ、この「相当の対価」が曖昧で、社員側が「対価が少なすぎる」と訴訟を起こすなど争いになるケースが後を絶たず、企業が巨額の和解金を負担したケースもある。代表的なのが日亜化学工業の社員だった中村修二氏が発明した青色発光ダイオード(LED)の対価を求めた訴訟で、2004年に東京地裁が200億円の支払いを命じて世間の注目が一気に高まった(この訴訟自体は最終的に8億4000万円の支払いで和解)。

   これに前後し、味の素が甘味料の開発で20億円要求され1億5000万円の和解金を払ったり、日立製作所が光ディスクの読み取りで2億8000万円を要求され1億6000万円の支払いを命じられたりするなどの事案が相次いだ。

   企業の懸念は、額の大きさはもちろんだが、現在は直接の発明者など特定の個人の権利が重く、「技術開発や販売にかかわった他の社員が報われず、チームワークが乱れる」(製薬業界)といった点にもあるという。

   こうした産業界の意向を背景に、安倍政権は昨年6月、成長戦略の一環として、特許を「会社のもの」にする検討を始めることを打ち出し、3月から特許庁の「特許制度小委員会」などで議論。その結果、「社員に帰属」の原則は残しつつ、発明に見合った十分な報償金を支払う仕組みを設けるといった一定の条件を満たした企業に限り、企業が自分のものにできる特例をもうける方向になった。報奨金の水準など具体的な条件は、今後詰める。

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