2024年 5月 4日 (土)

朝日と産経、なぜか「共闘」 「吉田調書」、「政府は全文公開すべき」で一致

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朝日記者は官房長官会見で「吉田調書」公開を求めてきた

   吉田調書の解釈をめぐって朝日と産経が対立しているのは明らかだが、この「全面公開を求める」という一点については「共闘関係」にあるとも言える。官房長官会見では、5月20日の直後から朝日新聞の記者が吉田調書の公開を求めたり、公開できない理由を質したりしていたからだ。6月6日の社説でも、「吉田調書 国民の財産を隠すな」と題して、調書の公開を主張している。

   だが、現時点では調書公開へのハードルは高い。その根拠となっているのが、吉田氏が政府事故調に提出した「上申書」だ。吉田氏は体調不良で国会事故調のヒヤリングに応じられなかったため、国会事故調は「吉田調書」を政府事故調から借りて報告書を作成している。上申書は12年5月29日付で、政府事故調が吉田氏のヒヤリング調書全7通と、その録音を国会事故調に開示することを承諾する内容。

   政府はこの上申書の内容を5月23日に発表している。上申書には、

「本件資料が、国会事故調から第三者に向けて公表されることは望みません」

とあり、ヒヤリング時の状況を

「時間の経過に伴う記憶の薄れ、様々な事象に立て続けに対処せざるを得なかったことによる記憶の混同等によって、事実を誤認してお話している部分もあるのではないかと思います」

と説明している。調書が公開されることで、その内容が一人歩きすることを危惧する内容だ。

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