2024年 4月 25日 (木)

49歳で先発勝ち投手、山本昌は「オバケ」 「投げ過ぎ論争」に一石投じる驚異の身体管理術

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全球団合同で体験談を聞いた方がいい

   山本は1984年、神奈川の日大藤沢高からドラフト5位で中日入り。無名。一軍初登板は86年で1試合のみ。以後は「いつクビになるか、と思いながら過ごしていた」と語っていたことがある。

   成長したきっかけはドジャースへの野球留学。そこで「上から投げろ」「低く投げろ」「ボールは前で離せ」の基本を学び、これが投球の土台になった。そこから主力にのし上がっていくのだが、それを支えたのは練習に次ぐ練習。とりわけ走り込みは徹底的にやった。体の強さ、下半身の強さが保たれているのはそのたまものだ、と山本は自負する。

   現在、投手の投球数や登板間隔が問題になっている。20代の投手がすぐヒジを手術するほどだ。日本人大リーガーも松坂が手術したし、田中はヒジ痛に苦しみ、ダルビッシュも腕の異変を訴えた。

   高校野球でも投げすぎ、との論争がある。

   そんなときの山本の力投だ。30年目を迎えても投げている。ストレートも140キロ台が出る。得意のスクリューボールが健在だ。

   投手たちは、このオフ、山本先生に話を聞いたらどうだろう。考え方、練習方法、健康管理など。全球団が合同で講座を設置してでも体験談を聞いた方がいい。今後のプロ野球にいい影響をもたらすことは間違いないのだから。プロ野球界はこれほどの財産を持っていると考えるべきである。

(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)

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