2024年 5月 2日 (木)

ピース又吉「火花」、評価分かれる アッコ「純文学、何も感じない」、レビューでは...

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   第153回芥川賞(日本文学振興会主催)を受賞したお笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さん(35)の小説「火花」(文藝春秋)をめぐり、通販サイト「アマゾン」で激しいレビュー合戦が繰り広げられている。

   一方、同作を読んだとされる歌手の和田アキ子さん(65)は、出演番組で「何も感じなかった」と辛口評価を下した。

  • アマゾンレビューでは高評価も目立つ(写真は2015年6月撮影)
    アマゾンレビューでは高評価も目立つ(写真は2015年6月撮影)
  • アマゾンレビューでは高評価も目立つ(写真は2015年6月撮影)

「純文学として十分に完成度が高い」という高評価も

   同作はお笑い芸人の輝きと挫折を描いた中編小説。 当初、文芸誌「文学界」で発表されていたが、異例の反響を受け2015年3月11日に単行本化された。芥川賞受賞をうけ、版元の文藝春秋は7月18日に大幅な増刷を決めた。これで累計発行部数は104万部となり、新人作家の作品としては異例のミリオンセラーを達成した。

   アマゾンに3月から寄せられ始めたレビューは、7月20日17時半現在で313件に上る。評価は賛否両論、はっきり分かれた。

「純文学として十分に完成度が高い」
「思ったよりも好感が持てた」

と好意的なレビューも目立つが、

「芥川賞を取れるレベルではないのにやたら賛美をされる」
「文章が稚拙すぎてひどかった」

といった批判、指摘も見受けられる。

   ただ、アマゾンユーザーの投票により「有用性のあるレビュー」に選ばれた2つは、星5つ、星3つをつけたもので、ある程度評価されているのが分かる。

和田アキ子「いろいろな小説は読んでいますよ」

   芸能界では評価する向きが多いが、同作に辛辣な評価を下す人も現れた。歌手の和田アキ子さん(65)だ。7月19日放送の情報番組「アッコにおまかせ!」(TBS系)に出演し、「みなさん、よくおっしゃるのが『純文学の匂いがする』とか『文章に純文学を感じた』というが、(私は)何も感じなかった」と酷評した。

   番組では、芸能界から寄せられた又吉さんへの祝福コメントだけでなく、芥川賞選考委員である小説家・山田詠美さん(56)の「彼がどういう職業(芸人)であるとか、そういう話はほとんど出なかった。又吉くんの作品は、小説を仕上げるまでのいろいろな人生体験とか焦燥感とか 人生的なコストが一行一行にきっちりかかっている。他の委員も口々に、レベルが高かったと仰っていた」という絶賛コメントも紹介された。

   辛口評価をした和田さんに、番組の中でタレント・勝俣州和さん(50)は、「これ(火花)を読む前にいろいろな小説を読んだ方がいいんじゃないですか。太宰とか」と提案。

   しかし、和田さんは「いろいろな小説は読んでいますよ。本好きな方だけど・・・」と明かした。そのうえで、「(自分は)あんまり文学がわからないのかもしれない」といい、まだ納得していない様子だった。

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