JR代々木駅(東京都渋谷区)に停車していた列車の車掌が、ホームにいた男性客に暴行を受けた。この一件は、居合わせた乗客がツイッターで「実況」。「暴力を振るった人間は相応の罰を受けていただきたい」「最近駅員さんに暴力や暴言などが多くてかわいそう」と車掌への同情の声が広がった。酔客が傘で顔面をつつくトラブルが起きたのは2016年10月4日の未明0時7分に代々木駅へ到着した、東京発豊田行きの中央線普通列車(10両)。JR東日本東京支社広報部によると、車掌がホームにいた男性客から傘で顔面をつつかれたのだという。詳しい経緯はこうだ。発車直前、列車から顔を出して安全確認していた車掌が、ホームから傘で車両を叩く男性客を見つける。車掌は走行し始めていた列車に非常ブレーキをかけてホームに降り、男性客を注意。すると、持っていた傘で口元をつつかれたのだという。男性客は駆けつけた警視庁原宿署の警官に身柄を確保された。また、外傷は見られなかったものの、車掌も警官に署への同行を求められた。JR東の担当者によると、男性客は当時、「お酒を飲まれているのではないか、という状況」だったという。車掌が警察官に同行したため、この列車は回送となった。乗客は25分遅れで発車した後続の普通列車に移動を余儀なくされた。「暴力受けた駅員は業務続行不可とのこと」「乗務員に暴力行為あったとかで電車運休」――。現場に居合わせた人は、トラブルの様子をツイッターでそう「実況」していた。「暴力や暴言などが多くてかわいそう」おりしも、近鉄電車の車掌が乗客トラブルで線路内に降りた一件があったばかり。そのためか、実況ツイートには「暴力を振るった人間は相応の罰を受けていただきたい」「勘弁してくれよ」「暴力や暴言などが多くてかわいそう」「再発防止をしてほしい」と男性客への批判、暴行を受けた車掌への同情の声が相次いだ。なお、警視庁にも話を聞こうとしたが、広報担当によると「発表事案ではないので、詳細を把握できていない」とのことだった。